【スーパーリアル麻雀PV | Switch】評価・レビュー 17歳以上対象の限界に挑んだ往年の脱衣麻雀

総評
25年越しに移植された、往年の脱衣麻雀。脱衣シーンに修正が入ったとはいえ、色褪せないヒロインたちの魅力は健在です。多少の不満点はあったものの、手軽に遊べる移植としては、おすすめの作品でした。
良かったところ
かわいくも扇情的なヒロインたち
ギリギリまで攻めた脱衣シーン
悪かったところ
不満が残るアニメーションのクオリティ
スタッフロールが全てカット
3
B
ジャンル 麻雀
ハード Nintendo Switch
発売日 2019年3月14日
発売元 マイティークラフト
開発元 マイティークラフト(移植)
セタ(開発)
公式サイト リンク

 25年の時を経てNintendo Switchに移植された脱衣麻雀「スーパーリアル麻雀PV」のレビュー記事です。

 セガサターン版をベースにした移植となる本作。残念ながら、脱衣シーンに修正が入ってしまったものの、ヒロインたちの魅力は健在です。むしろ、制限が厳しい中でギリギリまで攻めている点は好感触でした。修正以外にもカットされたシーンが存在するため、セガサターン版の代わりとはいえないものの、手軽に遊べる移植としては、十分におすすめできる作品です。

個性的でかわいい3人のヒロインたち

遠野みづき、藤原綾、早坂晶の3人は、私立『月浪学園』の同級生。
まったく個性の違う3人に共通した部分は麻雀が大好きっていうこと。
学園に入学した年に、3人で麻雀同好会を結成しますが、学園側に認めてもらえません。
この非公式麻雀同好会を正式な部として認めてもらおうと、何度か職員室にアタックしましたが、効果なし……。
ここは基本的なところから固めていこうと部員増員作戦を開始しました。
入部資格は3人を麻雀でギャフンと言わせること。その新入部員候補がアナタ!もちろん麻雀同好会には部室なんてありません。
それぞれの女の子の家へ招かれて、腕試しの始まりです!!

 いろいろと突っ込みどころ満載のあらすじから始まるストーリーは、個性の異なる3人のヒロインと順番に脱衣麻雀を行います。脱衣する理由はどこにも存在しないのですが、麻雀で負けたら脱ぐのが常識なのか、脱がさないと『ギャフン』といってはくれないのでしょう。

移植なのでアニメーションの画質は今ひとつ

 25年前の作品をそのまま移植しているため、アニメーションの画質に過度の期待は厳禁です。Switch本体の小さな画面でプレイするなら許せる範囲ですが、TVモードで大画面に映し出すと粗が目立ちます。当時のままとはいえ、欲をいえば「デジタルリマスター」や「高画質モード」が欲しかったです。

 アニメーションが全体的に暗くなっていることも、気になりました。全てが暗いというわけではなく、対局中のカットインなどは明るいままのため、シーンによってキャラクターの印象が大きく異なります。綾ちゃんの髪や制服のブレザーなど、元から暗い色だった部分は、黒一色に潰れていました。

 余談ですが、麻雀の画面も当時のままで荒い中、なぜか点数計算だけは解像度が別ゲームでした。ここだけシステムフォントなのか、何らかの事情で手を加えたのかは不明ですが、かなり浮いています。他の部分もこの解像度でリメイクしてくれるなら、倍額でも余裕で払えました。

ギリギリまで攻めているヒロインの脱衣シーン

 セガサターン版が「X指定(18禁)」だったのに対して、Switch版は「CERO:D(17歳以上対象)」になっていることから、脱衣シーンは修正付きの移植です。具体的には、胸周りに光の帯が入ります。見えていた物が見えなくなってしまったのは残念ですが、逆に見えなくなったことでそそられるシーンもあります。

 脱衣シーンがアニメーションで作られているため、仕草やセリフまで含めて扇情的という点も、本作の大きな魅力です。そう考えると、映像に少し光の帯を追加しただけで移植販売できたことは、とてもすばらしいと感じます。17歳以上対象のギリギリまで攻めて移植した脱衣麻雀といえるでしょう。

 なお、本作はNintendo Switch本体の録画機能に対応しており、脱衣シーンに限らず、ゲーム画面を動画として保存することが可能です。

イカサマのないイカサマ麻雀

 システム的なイカサマが用意されていないにもかかわらず、ヒロインたちは麻雀の神様に愛されているとしか思えないほど強いです。コイン入れたら即天和とまではいかないですが、リーチ後のツモ和了率が異常で、先行でリーチをされると半分諦めます。ダブルリーチや一発ツモは珍しくなく、複合すると天和と大差ない凶悪さです。

 神に愛されたヒロインに対して、こちらは開始時の持点が1,000点しかありません。ノーテン罰符を払うだけで0点トビのため、積極的に鳴いてでもテンパイ以上は必須です。ゲームオーバーのたびに100円換算すると、1度クリアするだけでソフト代を軽く超えてしまいました。

 幸いなことに、オプションから難易度設定を変更できるので、コンテニューを繰り返せば、いつかはクリア可能です。最低難易度なら割と普通に麻雀が遊べます。早和了りが基本で、麻雀の上手い下手はたいして関係ないため、最低限のルールさえ覚えていれば楽しめるゲームです。

ギャラリーやセーブといった新機能はなし

スーパーリアル麻雀PV エラー発生

 セガサターン版をそのまま移植しているため、新機能はありません。ギャラリーモードは反響次第では追加機能として用意する可能性があると明言されています。とはいえ、ご褒美があってこそ楽しめる脱衣麻雀なので、自由に見放題だと麻雀を遊ばなくなってしまいそうです。

 セーブ機能も不要と考えていたのですが、エラーによる強制終了が何度か発生したため、簡易な物でも良いから付けてほしかったです。コンテニュー時に発生しやすいので、高難易度に挑戦すると、違う意味でクリアが困難でした。

カットされてしまったスタッフロール

スーパーリアル麻雀PV エピローグ

 開発元が解散済みの移植だからか、バットを持って職員室に殴り込むのがNGだったのか、クリア後のスタッフロールは全てカットされていました。エピローグから何事もなくタイトルに戻ります。かわいいSDキャラや水着姿を見られるのはスタッフロールだけだったので、このカットは脱衣シーンの修正以上に残念でした。

さいごに

スーパーリアル麻雀PV ゲームオーバー

 ほとんどそのまま移植で2,000円は少し高いと思っていたのですが、気付けば繰り返しプレイしていて、意外と価格以上に遊べて満足でした。修正やカットが入っているため、セガサターン版に比べると見劣りしてしまうものの、手軽に遊びたい方や、前から興味があった方にはおすすめの作品です。