ジャンル | RPG |
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ハード | Nintendo Switch |
発売日 | 2022年7月29日 |
発売元 | 任天堂 |
開発元 | モノリスソフト |
公式サイト | リンク |
プレイ時間 | ストーリークリアまで76時間 |
任天堂/モノリスソフトがおくるRPG「ゼノブレイド3」のレビュー記事です。
ゼノブレイドシリーズの3作目となる本作。世界の真相に迫る主人公たちの旅路を描いたストーリーは、数十時間にも及ぶ圧倒的なボリュームで構築されており、様々なエピソードを堪能できました。話題や時系列が散らばりがちだった点が少し気になったものの、まとまった時間を取って集中して遊ぶなら問題ない範囲です。
最大7人パーティーで挑む戦闘は、リアルタイムで進行するRPGとしては参戦人数が多く、バトルシステムも豊富です。全てを使いこなせば、格上のエネミーも打倒できる面白さを秘めているだけでなく、「おまかせ装備」機能や難易度選択といった遊びやすさにも配慮されており高評価でした。
メインストーリーは本作だけで完結しているものの、過去作との結びつきが強く、シリーズを通してのプレイを推奨したい作品です。
目次で流し読み
世界の真相に迫る、6人の壮大な旅路
10年の寿命しか持たない人類同士が戦い続ける世界で、異なる勢力の主人公たちが出会うところから始まるストーリーは、世界の真相に迫る壮大な旅路です。6人が得た「ウロボロス」の力とは何なのか、「本当の敵」とは誰なのか、「大剣の大地」で何が待ち受けているのか、謎だらけで続きの気になる物語が展開されていきます。
主人公たちにメインキャラ、サブキャラといった扱いの差はなく、全員にしっかりとスポットを当てている構成も特徴的でした。3組6人、それぞれの様々なエピソードが堪能できます。ゲーム6本分とまでは言わないものの、3組による3本分くらいの物語が秘められていました。
全員にスポット当てている影響から、語られる内容や時系列が散らばりがちで、あまり時間を掛けてプレイすると、情報の把握が困難になりそうだったのは難点でした。伏線の回収が数十時間後だったり、戦闘とムービーの繰り返しが1時間以上続いたりもするため、まとまった時間を用意して遊んだ方が楽しみやすい感触です。
過去作のプレイは必須ではないものの推奨
シリーズ3作目に当たるタイトルですが、メインストーリー自体は本作で完結しており、「ゼノブレイド3」を楽しむ分には本作からのプレイでも問題はありません。ただし、至る所に過去作を意識させる要素がちりばめられており、予備知識があれば、より深く楽しめる内容のため、必須ではないが推奨という印象でした。
過去作の要素は、シリーズとしての雰囲気作りではなく、明確なつながりが示唆されている点も大きいです。中には、過去作が好きだった人ならたまらないサブイベントも存在しており、そのシーンを見るだけでも、本作をプレイして良かったと感じるほどでした。
もちろん、本作をプレイした後に過去作を遊んでも最終的に得られる知識は同じですが、順番が異なれば体験は別物です。過去作を遊ばずに本作を遊ぶのはもったいないので、興味を持っているなら、過去作から順番に遊ぶことを強くおすすめします。
【ゼノブレイド DE(ディフィニティブ・エディション) | Switch】評価・レビュー 3度目のプレイでも楽しめるゼノブレイドの決定版 【ゼノブレイド2 | Switch】評価・レビュー 100時間プレイしても遊び尽くせない大ボリューム王道RPG
100時間プレイしても遊び尽くせないボリューム
それなりに寄り道をしながら進めたとはいえ、メインストーリーのクリアまで70時間超。この記事を執筆時点で90時間以上プレイしているものの、まだまだ残されたコンテンツは多く、100時間プレイしても遊び尽くせないボリュームは今作でも健在です。
長大なメインストーリーや豊富なサブクエストを支えるフィールドも広大で、隅々まで探索したくなる魅力を備えています。スキップトラベルや、クエスト目的地までのナビゲーション機能が用意されており、スムーズにプレイできる配慮も好感触でした。
快適な機能に助けられる反面、ナビゲーションやマップ表示に対応していない複雑なクエストは、フィールドの広さもあって苦労します。マップに表示されないクエスト情報収集ポイントも数え切れないほどあり、情報を探すために当てもなく歩き回ることが多いのは、好みの分かれそうな部分でした。
最大7人のパーティーで挑むリアルタイムバトル
主人公たちが同列に扱われる構成から、戦闘も6人全員参加に加えてヒーローが参戦する、最大7人パーティーで行われます。リアルタイムで進行するバトルとしては多い参戦人数に加えて、操作キャラの切替えや多彩なゲームシステムで、操作量と覚えることは多めです。その分、使いこなせば格上エネミーが相手でも十分に戦えるため、遊びがいのある内容となっていました。
多少の適正が存在するものの、どのキャラクターも全てのクラスが使えるので、自由度の高いパーティーメイクは好感触でした。全員のクラスからアクセサリーまで事細かく設定していると大変ですが、「おまかせ装備」機能が用意されているため構築も快適です。
ゲームの難度がそこまで高くないので、全員おまかせ装備+1キャラだけに操作を絞っても問題なく戦えます。ストーリーをメインでサクサク遊びたいなら「イージー」、手応えのある戦闘を楽しみたいなら「ハード」といったように難易度選択も存在するため、豊富なバトルシステムをどこまで活用するかはユーザー次第です。
戦闘・クエストの両方で活躍するヒーローたち
7人目として参戦する「ヒーロー」は、自分で操作できない代わりに、入替えが可能なキャラクターたちです。自分の好きなキャラクターを入れても良いですし、主人公たちのパーティー構成を補完するクラス・性能で選ぶも自由となっています。
戦闘への参加だけでなく、ヒーローごとにクエストが用意されており、様々なエピソードが楽しめる点も大きな魅力です。クエストによってはヒーロー同士のコミュニケーションが発生するなど、多彩な展開が用意されており、全てのクエスト達成を目指したくなりました。
さいごに
ストーリーの見せ方やクエスト情報の収集部分に引っかかるところはあったものの、100時間を集中して楽しめる、満足度の高いゲームでした。まだまだ遊び込める感触に加えて、大型ストーリーを含んだDLCも控えており、クリア後も楽しみが多い作品です。