【Bloodstained: Ritual of the Night】評価・レビュー 豊富な育成要素で彩られた正統派2DアクションRPG

総評
3Dグラフィックで作り込まれた2DアクションRPG。正統派アクションに膨大な種類の育成要素が組み合わさったことで、奥深い探索と戦闘が堪能できる作品です。予備知識不要で楽しめる内容となっており、アクション好きなら幅広くおすすめできます。
良かったところ
膨大な種類の育成要素
完成度の高いアクション
3Dで製作された映える演出
悪かったところ
使い勝手の悪いマップ機能
5
A+
ジャンル 横スクロールアクションRPG
ハード Steam
発売日 2019年6月18日
発売元 505 Games
開発元 ArtPlay
公式サイト リンク
プレイ時間 ストーリークリアまで13時間

 Kickstarter発のゴシックホラー横スクロールアクションRPG「Bloodstained: Ritual of the Night」のレビュー記事です。

 3Dグラフィックで作り込まれた2Dアクションとなる本作。ゴシック調の世界観で、古めかしい雰囲気を有していますが、今風の演出でストーリーを魅せる作品です。完成度の高いアクションに加えて、膨大な種類の育成要素が用意されており、カスタマイズ性の高さも目を引きました。

 開発経緯やスタッフの影響で、「悪魔城ドラキュラ」シリーズを彷彿とさせる場面が多く存在するものの、シリーズを未プレイでも大丈夫です。事前に発売された「Bloodstained: Curse of the Moon」を予習プレイする必要もなく、いきなり本作から遊び始めても問題はありません。アクション好きなら幅広くおすすめしたい作品でした。

完成度の高い正統派2Dアクション

 横スクロールの2Dアクションといえば、一昔前のジャンルというイメージですが、古くささを全く感じさせないのは大きな特徴です。基本的なアクションは2Dでも、グラフィックが3Dで作られており、映える演出が各所に用意されています。味方だけでなく、ボスも目を見張るような存在感を持っているため、1度しか登場しないのがもったいないくらいでした。

 アクション自体の完成度も高く、いつまでも遊び続けたくなる魅力を備えています。シンプルな見た目に反して操作は忙しく、難易度は少し高めです。死んでしまうと有無をいわさず最終のセーブデータまで巻き戻される厳しい仕様となっており、緊張感のある探索と戦いを堪能できます。

 開発の経緯から、「悪魔城ドラキュラ」シリーズと並べて語られることの多い作品ですが、シリーズ未プレイでも楽しめる点は好印象です。2018年に発売された「Bloodstained: Curse of the Moon」と、どちらを先に遊んでも楽しめる作りになっているため、併せてプレイしてほしいと感じました。

シャードを中心とした膨大な種類の育成要素

 倒した悪魔の力を取り込む「シャード」を中心に、本作は膨大な種類の育成要素が存在します。シャードの獲得と強化。経験値によるレベルアップ。武器や防具といった装備の増強。料理によるステータスの底上げなど、一通りの育成要素が詰め込まれている印象です。

 種類だけでなく、各要素の奥深さも充実しています。シャードは軽く100種類以上から5種類をセットすることが可能です。中でも、使い魔は一緒に戦うことでレベルアップするため、更なる育成につながります。武器も10種類と多く、同じ武器種でも挙動や使用できる必殺技が異なるので、プレイスタイルの組合せは数え切れないほど存在しました。

 ショートカットシステムが用意されており、装備の組合せを登録しておけば、手軽に切り替えられた点もうれしかったです。特に中盤以降は、状況に合わせてシャードを使い分ける場面が多く、戦闘用や探索用、回復用など複数のパターンを登録して臨機応変に戦うことになります。

手探りと発見を繰り返しながら進む探索

 舞台となる魔城は広く、プレイヤーは手探りながらも自由に探索することが可能です。入れそうでは入れない場所が序盤から数多く用意されており、行動の幅を広げるシャードを入手するたびに、再探索と発見を繰り返しながら進行していきます。ただ敵を倒すだけではなく、ちょっとした謎解き要素も含まれたアクションです。

 自由に行動できる反面、プレイヤーを誘導するヒントは最低限となっており、次にどこへ行けば良いのか分からなくなる場面もありました。最終的にはマップを虱潰しに捜索することになるので、アクションをクリアするプレイヤースキルだけでなく、気付きや注意力が求められます。

 マップ機能の使いにくさだけは、数少ない不満点でした。複雑な構造の城内を大まかにしか表示してくれないため、詳細は自分自身で覚えなければなりません。一応、マーカーを置くことはできますが、1種類しか用意されていないため、何の目印かは別途メモを取っておく必要がありました。

程よいボリュームと複数のゲームモード

 キャンペーンモードのクリア時間は、マップの大半を埋めて10時間強となっており、アクションとしては程よいボリュームです。踏破率や各種アイテムの収集率が視覚化されており、全ての要素でコンプリートを目指すと、1周だけでも軽く数十時間は遊べるコンテンツ量が用意されている感触でした。

 キャンペーンモードの難易度3種類と引き継ぎプレイに加えて、発売時点で「ボスラッシュ」や「スピードラン」といった複数のゲームモードが用意されています。今後は13種類の無料DLC配信で、更なるゲームモードやプレイアブルキャラクターの追加も予定されており、かなり長く楽しめそうなタイトルです。

さいごに

 Kickstarterで支援を行ってから約4年越しの発売となった本作ですが、開発会社の変更や発売延期が発生しつつも、最終的には満足度の高い作品に仕上がってきてうれしい限りです。「悪魔城ドラキュラ」シリーズファンの人も、遊んだことのない人も、興味が湧いたら是非遊んでみてほしい作品でした。