ジャンル | スポーツ |
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ハード | PlayStation 4 PlayStation Vita Nintendo Switch |
発売日 | 2017年9月29日 |
発売元 | DotEmu |
開発元 | DotEmu |
ディスクを投げ合う独創的スポーツゲーム「フライングパワーディスク:Windjammers」のレビュー記事です。
1994年にアーケードゲームとして発売された本作。以降、NEOGEO版やWiiのバーチャルコンソールで家庭用が発売されましたが、23年の時を経て、PS4/PS Vita版としてリメイクされました。ゲーム内は全て英語表記のみという難点はあるものの、誰でもすぐに理解できるシンプルなルールと操作で、とても盛り上がる対戦が楽しめる作品です。
目次で流し読み
すぐに理解できるシンプルで奥深いルール
ゲームの基本は、ディスクを投げて相手コートの奥へ叩き込むシンプルなルールです。ただ投げるだけでは簡単にキャッチされるため、壁の反射やカーブ、必殺シュートを駆使する必要があります。投げられる側も、移動やスライディングでディスクをキャッチ。タイミング良くボタンを押すことで、レシーブから必殺シュートを狙ったり、必殺シュートを投げ返したりと、熱い競り合いが展開されます。
1ゲームは3セットマッチで、11・15・25といった規程ポイント先取で1セット獲得となります。ディスクを投げ込んだ場所によって「イエローゴール:3点」「レッドゴール:5点」と取得ポイントが設定されており、絶妙な点取り合戦を演出。ルールやアクションはシンプルながらも、息つく暇もないスピード感溢れるプレイや、白熱した駆け引きを堪能することができます。
個性豊かな6人のプレイアブルキャラクター
本作には、様々な特徴を持った6人のキャタクターが登場します。キャラクターによってスピードとパワーのパラメータが設定されており、スピード重視のキャラクターほど移動速度やカーブの性能が高く、パワー重視のキャラクターほど速く重いシュートが投げられる点が魅力です。キャラクターごとに固有の必殺シュートも用意されているため、6人でも満足いくバラエティを備えていました。
コートサイズによる有利不利や、固有必殺シュートの使いやすさに多少の差はあるものの、ルール自体がシンプルなので、どのキャラクターを選んでも問題なく楽しめます。基本操作は共通のため、1戦ごとにキャラクターを変更しても、すぐに慣れることができる点も好印象でした。
アーケードやミニゲームが楽しめる1人プレイ
1人プレイでは、大会の優勝を目指してNPCと戦うアーケードモードを楽しめます。クレジット制のコンテニューや、ミニゲームもキチンと再現されており、アーケード稼働時に遊んでいたプレイヤーとしては、懐かしさが込み上げてきます。もちろんミニゲームだけを楽しむモードも用意されていました。
PlayStation4版では、コントローラーが2個あれば、ローカル対戦も可能です。シンプルなルールで反射神経が求められるゲームデザインのため、難易度を「HARD」にすると、プレイヤーを超える鉄壁のNPCと戦えるなど、オンラインに接続しなくても、十分楽しめるようになっています。
世界中のプレイヤーと遊べる3種類のオンラインモード
オンラインモードは、他のプレイヤーと気軽に遊ぶ「クイックマッチ」、ランキングを競い合う「ランクマッチ」、フレンドと遊べる「カスタムマッチ」の3種類が用意されています。プレイヤー数が少ないのか、クイックマッチでも即対戦とはいかなかったり、遠方や回線の相性が悪いと同期がうまく取れずにゲームが成り立たなかったりと、余りオンラインモードを楽しめなかったのは残念でした。
しかしながら、フレンドとのカスタムマッチはかなり熱かったです。シンプルなルールなので少し遊べば飽きるのではないかと懸念していましたが、気付けば3時間くらい白熱した対戦を繰り返していました。一緒に遊べるフレンドとボイスチャットがあれば、価格分を楽しめること間違いなしです。
ゲーム内言語やPS Vita版の制限には注意が必要
元々が国内産のゲームで、タイトルにも日本名が併記されていることから、日本語版と思われがちですが、ゲーム内の言語は全て英語になっています。シンプルなルールのため、英語で表記されていても理解できるゲームとはいえ、初めてプレイした際には少し戸惑ってしまいました。
また、本作は購入すると[PS4 / PS Vita]の両方でダウンロードできるクロスバイタイトルになっています。しかし、Vita版ではフレンドとの「カスタムマッチ」が用意されていません。つまり、Vitaしか所有していないフレンドを誘っても、一緒に遊ぶことはできない仕様です。個人的にイチ押しはフレンドと遊ぶことなので、上記仕様が購入画面等に記載されていないことは、とても残念でした。
さいごに
幾つか不満点はあるものの、久しぶりに遊ぶ機会を得られただけでも満足してしまう作品でした。特に、フレンドとの通信対戦に対応して、数時間の熱いプレイを堪能できただけでも、価格分の価値があったと感じます。1人プレイだけでは少し物足りないですが、一緒に遊ぶフレンドやローカル対戦できる相手がいるなら、是非対戦を楽しんでみていただきたいゲームです。