【WHITE ALBUM2】ネタバレ抜きで語る 作品紹介記事

一人でも多くの人に遊んで欲しい作品です!!

  • 「選択肢を選ぶ事に対して現実並に真剣」
  • 「どん底だと思って油断したら更に落とされた!」
  • 「ゲームの中の話なのに、胃どころか胸が痛くなる……」
  • 「感情移入して画面の中へ逃避する方が現実よりも辛い」

 プレイ中に書いてたメモから抜粋したのですが、とても恋愛ADVをプレイしていた内容では有りません。思い出補正を抜きにすれば前作以上の評価。今まで自分がプレイしたADVの中でも1.2を争う作品です。今回は、この作品を一人でも多くの人に遊んで貰いたいと思い、ネタバレを極力排除した紹介記事を書いてみる事にしました。

WHITE ALBUM2とはどんなゲームか

 2と言うタイトルですが、前作のキャラクターが物語に直接関係する事は有りません。舞台が10年後となっており名前が出たり楽曲が登場する程度なので、2単体で問題無く遊ぶ事が出来ます。ちなみに現在は一つの作品として発売されているので解りにくいですが、1年のスパンを開けて発売された「introductory chapter」と「closing chapter」の二部作。必然的にボリュームも二本分です。

 内容は、決して普通の恋愛ADVとは呼べないストレスフルゲーム。もしくはハートブレイクゲームと言いましょうか…… メインはダブルヒロインと言う形式になっており、主人公と複数のヒロインにスポットを当てたストーリーです。しかし「ハーレム」や「両手に花」なんて感想は一切抱けません。

様々なストーリーで語られる「すれ違い」「三角関係」「届かない恋」

 「事実は小説より奇なり」と言いますけど、正直言ってWA2の中の出来事を実際に体験しろと言われたら、現実の方がマシ。それは「修羅場」が流血沙汰だからなんてオチではありません。物理的な修羅場はせいぜいビンタまで。 しかし、それ以上に精神的に耐え難い展開のオンパレード。ゲームの中の話だというのに辛くてゲームから逃避してしまいたい衝動に駆られる物語。そこにはご都合主義の落着なんて物は一切無くて、生々しく展開されていく人間模様は胃が痛くなるどころか、遊んでいるうちに胸が苦しくなってしまいます。

 感情移入し始めて来ると選択肢一つ選ぶだけに真剣に悩んで頭を抱えそうになったり、先を読むのが怖くなるような展開では”追い詰められる”と言う意味で鼓動が早くなるなど。精神的負荷が半端無い。そして思いつく限り展開的にどん底だろうと油断した所から更に蹴落とされる。障害を乗り越えたと安心した所で絶望させられる。しかもそれが、現実的にあり得ない展開では無く、起こりうる展開だと言う事が更に質が悪いです。

 個人的な話ですが、プレイ中に自分の体験と重なる展開が有って古傷を強烈に抉られました。お陰で『自分はドMだから大丈夫』なんて思ってたらプレイ後に相当へこんでいたと言うトラウマゲーム化。だけど、それも含めて作品を褒めてるんですよ。お薦めしているんですよ。忘れないで下さい。問題・支障・困難・ 難関、その全て乗り越えた向こうに待ち受ける結末は、月並みですが最高でしたよ!

興味を持った方には公式サイトで体験版が公開されています

 騙されたと思って体験版を最後までプレイして貰えれば、紹介記事的には成功だと思っている。そう断言できる程に体験版が良く出来ていて、きっと続きをプレイしたくなるだろう自信があります。

 精神的に辛い部分に関しては、流石に序章の体験版ではチラッと見え隠れはするものの穏やかです。もし更にドM推奨な部分をチェックしたいと言うのなら、多少のネタバレにはなりますが体験版の後に公式closing chapterカウントダウンボイスを聞いてみるのが良いでしょう。リンク先はニコ動なので絶対にコメントを切って、出来れば画面も最小化でお楽しみ下さい。

買って欲しい。遊んで欲しい。そして話題を共有したい。

 今回、人に強くお勧めしたい理由の一つに話題の共有があります。嬉しい事に自分と同時期にプレイしていた知り合いが居たのですが、プレイ後にお互いの感想を交換し合うと作品が更に良い物に感じられました。これは決して未プレイの方とは交わす事の出来ない事であり、かといって事前に面白さをネタバレして薦めても共感を得られないと言うジレンマ。

 そんな状況で書き始めたのがこの記事でして、読んで一人でも興味を持ってプレイして貰えたら嬉しいです。本記事が極力ネタバレを避けた理由も、物語を紐解いて頂ければわかるかと思いますよ。

※2012/12/12 記事を全面的に書き直しました。