ジャンル | 夜道探索アクション |
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ハード | PlayStation4 PlayStation Vita |
発売日 | 2017年8月24日 |
発売元 | 日本一ソフトウェア |
開発元 | 日本一ソフトウェア |
公式サイト | リンク |
プレイ時間 | ストーリークリアまで8時間 |
日本一ソフトウェアがおくる夜道探索アクション第2弾「深夜廻」のレビュー記事です。
どこか懐かしい独特の雰囲気はそのままに、大きく進化を遂げた本作。ふたりの主人公や屋内マップという新要素を加えたことによって、前作の不満点だったボリューム不足も改善されています。収集アイテムによるやり込み要素も健在で、身近なホラーを楽しみたい方や、マップの隅々まで探索を楽しみたい方におすすめの作品です。
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ふたりの視点を入れ替えながら進める夜暗のストーリー
ユイとハル、ふたりの主人公によって紡がれるストーリーは、どこか懐かしい夜の街を舞台に進行していきます。かわいらしいキャラクターとは裏腹に、序盤から容赦ない展開が用意されており、プロローグの時点でインパクトは抜群です。続きや結末が気になることはもちろん。伏線を回収する仕込みも秀逸で、しっかりと記憶に残る良質の物語になっていました。
作風を損なわない範囲でギリギリまで増量したボリューム
前作での大きな不満点だったボリューム不足は、マップが広くなったことに加えて、主人公をふたりにしたことで大きく改善されています。特に、主人公の視点を入れ替えることで、同じマップでも違ったシチュエーションで楽しめる工夫は、使い回しを感じさせず、とても上手いゲームデザインでした。
ボリュームが増量したといえ、約8時間でクリアできてしまうため、6,000円を超える価格帯のアクションゲームとしては物足りなさが残ります。しかしながら、探索が中心のホラーゲームで10時間を超えるストーリーは、緊張感を維持できない可能性も高いため、作風的には最大限のボリュームだと感じられました。
少女たちに襲いかかる多種多様な夜の危険
夜の街には危険が満ちあふれており、少女たちを死なせずにクリアすることは困難な、いわゆる死にゲーとなっています。種類豊富なお化けに加えて、初見殺しのギミックも数多く、常に死の危険と背中合わせです。さらに、今作では屋内マップが追加されたことによって、閉鎖環境による圧迫感や閉じ込められてしまうシチュエーションも用意されており、恐怖はプレイヤーを飽きさせません。
前作同様に少し残念だったのは、”取りあえず死んでみるプレイ”になりがちなことでした。死んでしまうことにデメリットがなく、セーブ後に入手していたアイテムも再プレイ時に保持されるため、攻略において死ぬことも手段の1つになってしまいます。余りにも慣れすぎてしまうと、死ぬことに対して抵抗がなくなってしまうため、この辺りには、もう一工夫が欲しかったところです。
アイテム収集やサブイベントなどのやり込み要素は健在
ストーリーのキーアイテムとは別に、収集を目的としたアイテムが数多く用意されています。様々な場所に落ちているため、コンプリートをするには街中を隅々まで探索しなければなりません。攻略サイトなど外部情報に頼らない場合、ストーリー以上にボリュームのある要素です。
また、収集アイテムが手に入るサブイベントも追加されており、収集にもストーリー性が用意されていた点も好印象でした。行動範囲の中には、隣町として前作の街も登場します。サブイベントの中には、前作主人公が登場するイベントも用意されているため、感慨深い物を感じました。
さいごに
ボリューム不足の改善や、同コンセプトの続編でありながら目新しさを豊富に用意している点などが高い評価でした。前作の作風が好きだった人はもちろん。興味は有ったけど前作はプレイしなかったという人にも、是非プレイしていただきたい作品です。