ジャンル | パズル/パーティー |
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ハード | Nintendo Switch |
発売日 | 2017年11月2日 |
発売元 | CIRCLE Ent. |
開発元 | CIRCLE Ent. |
公式サイト | リンク |
協力してゴールを目指すパーティーパズルゲーム「ロロロロ」のレビュー記事です。
海外版でのタイトルは「Death Squared」だった本作。その名の通り、事あるごとにプレイヤーの分身である立方体ボットは死んでしまいます。友情破壊ゲームと呼ばれる理由は、誰かのきっかけによって、他の誰かが死ぬ点です。自分の行動で友達が死に、友達の行動で自分が死ぬ、とても意地の悪いゲームデザインでした。
複数人で遊ぶのが前提で、いかにもオンラインマルチができそうですが、協力プレイはローカルでしか遊べない仕様は要注意。加えて、失敗しても許し合える相手が1~3人必要なため、ゲームクリアどころか、プレイするだけでも難易度が高いです。しかし、人数さえ揃えばワイワイギスギス楽しめる作品でした。
※マルチで最後まで遊べなかったため、途中までのプレイでレビュー記事を書いています。
目次で流し読み
様々なトラップで初見殺しが満載のパズルゲーム
ゲームのルールはシンプルで、自分の色と同じゴールにたどり着くだけです。全員がたどり着くとクリアになります。しかし、ゴールまでの道のりは障害ばかりです。スイッチや電撃が設置されたステージを、時には協力して、また時にはみんなの期待を背負った誰かが頑張って、ゴールを目指します。
完全にクリアするまで、油断は許されません。ステージによってはゴールがスイッチの役割を持っている場合もありました。誰かが先にゴールした瞬間、トラップが発動して、他の誰かが死ぬことも珍しくありません。基本的に、起点となった行動によって、他の誰かが死ぬ意地の悪いゲームデザインです。
うっかり移動したら仲間が死ぬ。気を付けていても初見殺しが発動する。その場を動かずに待機していても、仲間の行動で死ぬ。イージーミスも最初は笑って済まされますが、何度も続くと微妙な空気が流れてしまいます。攻略には、多少けんかしても良好な関係を続けられるパートナーが必要でした。
最大2人と4人で遊べる2種類のゲームモード
本作には、大きく分けて2種類のゲームモードが用意されています。1つはストーリーモードで、最大2人のプレイヤーが立方体を操作して、全80ステージに挑みます。簡単なストーリーと、ステージ攻略中も会話が流れるのですが、パズルに集中しているとあまり頭に入ってきませんでした。
パーティーモードは、最大4人で遊べる全40ステージのゲームモードです。ステージ数は半分ですが、考える時間や死亡回数が増えるため、攻略に掛かる時間はストーリーモード以上でした。全てのステージをクリアすると、更に難しい金庫室というモードが解放されるようです。
協力プレイはローカル限定という点に要注意
複数人で遊ぶのが前提ということで、オンラインでマルチプレイができそうなイメージを持ちますが、ローカルでの協力プレイにしか対応していません。一緒に遊ぶ相手と、人数分のコントローラーが必要です。顔を合わせて遊ぶからこそ盛り上がるゲームとはいえ、少し高いハードルに感じました。
一応、1人でも両手で1体ずつ操作してプレイ可能ですが、面白さは半減です。自分の行動で自分が死ぬのは当たり前で、ゲームとしての特徴が失われてしまうため、一般的なパズルゲーム未満になってしまいました。購入・プレイする際は、家族や友人を誘って、一緒に楽しむことを強く推奨します。
説明不足どころかチュートリアルすらない実地訓練
ゲームを始めると、何の説明もなくステージが始まります。操作自体はスティックで移動しかないとはいえ、ステージに用意された各種ギミックは、実際に死にながら覚えていく形式です。初めての相手と一緒に遊ぶ場合、ステージ1から始めなければ、他のプレイヤーの残骸を積み上げてしまうでしょう。
パーティーゲームとしては、毎回ステージ1から遊ぶのは問題ないのですが、全ステージクリアを目指すと話は別です。すんなりクリアしても数分は掛かるステージを100以上クリアしなければならないため、数時間は一緒にプレイしなければなりません。
このゲームをクリアするためだけに2~4人が集まったり、家族など頻繁に協力プレイできる相手がいたりすれば良いのですが、ちょっとした集まりでプレイしてもクリアまでの道のりは遠いです。実際、私はオフ会などに持ち込んでプレイしましたが、クリアまで遊ぶのは難しいと判断しました。
初めて会った人たちで遊べば友情を育むゲーム
意地の悪いゲームデザインで友情破壊ゲームの作品ですが、初めて会った人たちで遊ぶと、友情を育むのに一役買いました。お互いに気を遣うため、多少の失敗では全くギスギスしませんでした。プレイヤーごとに色が振り分けられるため、名前を覚えていなくても呼び合える点もプラスの方向に働きました。いくら友情破壊ゲームでも、生まれていない友情を破壊することはできません。
さいごに
発売前にオンラインのフレンドと遊ぼうと考えていたら、ローカル対戦のみということで遊ぶ機会を失っていた本作。幸いにも、オフ会など持ち込める場所で遊ぶ相手を見つけて、レビュー記事を書ける程度には楽しみましたが、全ステージクリアまで遊ぶのは厳しかったです。今後も機会があれば誰かとプレイして、いつかはエンディングを見てみたい作品でした。