【ルートダブル Xtend edition】拡張要素 感想 ※ネタバレ注意

「Xtend route」と「Extend Episode」 どちらも内容は控えめでした

 最初は拡張要素だけ遊ぼうとスキップ多用で進めるつもりでしたが、記憶の曖昧な部分に目を通し始めたら、途中から普通にプレイしていました。流石に2度目なのでメッセージ速度を早めて読み飛ばし気味とペースは早く、バッドエンド回収も無視。それでもクリアまでに2日掛かり、相変わらず凄いボリュームの作品だと感じます。

 既に無印版で本編レビューを書いているので、今回は拡張要素だけに絞った記事にしました。正直なところ、あまり期待し過ぎると肩透かしになりかねない追加要素だったので評価は抑えめ。良く言うなら『無印の魅力を維持したままのボリューム追加』。悪く言ってしまうと『大幅な変更は無く、オマケ程度の追加要素』と意見が分かれそうな内容です。

最初は何処が違うのか解らなかった「Xtend route」

 最終ルートの冒頭から記憶には無い分岐点の登場で、ここから大幅に変化するのかと思ったのですが、実際は既読スキップを活用しなければ違いが解らない程度の差分ルート。追加エンディングも無印グッドエンドのif版や裏側と言った感じで、無印版とは全く違う新しい展開・結末と言ったものでは有りませんでした。

 勿論これは無印版プレイ済の視点であって、新規でプレイした人から見れば命運を分ける重要な分岐点が1つ増えた形です。それが完全な別ストーリーになってしまうと無印ユーザーとXeユーザーで違う作品になりかねません。別ハードとしての新規参入を加味して、どちらにとっても違和感の無い作りにするには差分ルートの追加が最大限の拡張だったようにも思えます。

終盤展開の見直しや細かい修正点は、予想通りの高評価

 何度も同じ記憶を体験しなければトゥルーエンドへ辿り着けなかった展開が大幅に短縮。RAM SYSTEMの使用を最低限に抑えて、重要な部分だけに活用していたのでストーリーがスッキリとしていました。「Xtend route」の追加に対して、既読スキップがRAM選択の度に中断される事も減ったので、エンディング回収が捗った事も助かりました。

 センシズの正解・不正解に関する設定や修正の存在も嬉しかったです。無印では選んだ瞬間に回答が返ってきてしまい、自身の選択に対するドキドキ感が薄れていた事は残念でしたからね。初プレイから修正済みで作品を楽しむ事が出来るXe新規ユーザーが少し羨ましいくらいですよ。

「Extend Episode」の見所は新規で追加された夏彦のRAM

 要素自体は、本編から省略されたRAMを後ろに回して遊びやすいように工夫が加えられた物。トゥルーエンドへ辿り着くまでの必須要素では無くなったとは言え、外した要素を付け直しただけの「Extend Episode」にはちょっと蛇足感。いっそ外しても良かったのでは無いかと感じる程です。

 その中で唯一、夏彦のRAMだけは完全な新規要素。最後には若干サプライズ気味の展開も用意されている為、新規要素を求めて購入した人にとっては最後にして最大の見せ場となりました。

再プレイするキッカケとなっただけでも満足の拡張版

 残念ながら、購入を迷っている人の背中を一押しする程の追加要素ではありませんでしたが、何だかんだと言いながらも自分は本作に対して満足しています。もちろん、展開の見直しや修正・新ハードでの発売によって新規ユーザーに対して薦めやすくなった事も喜ばしい。

 実は今回、通常版で遊んでいたのでドラマCDは未視聴。公式よりドラマCDの単品発売が発表された事は、個人的に凄く助かります。無印クリア済の人や通常版を買ってハマった人が、ドラマCDをチェックする為だけに限定版を購入するのはハードルが高いと感じていたので良い配慮だと思います。12月発売予定と少し間は開きますが、発売が楽しみです。