まさに”劇場型アクション”と呼ぶにふさわしい名作です。ストーリー・アクションが面白い事はもちろん。クリアまで約10時間と言うアクションゲームとしては自分好みの長さに加えて、やり込みやオマケ要素も揃っており、文句なしの高評価。発売前に『ゲームの改革はこの1歩から!』と豪語する動画を公開されていましたが、公約に嘘偽りの無い満足感を得られた事は確かです。
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「難しそうに見えて簡単」が爽快感を感じさせるキーワード
少年クウタロウは、カリバスやヒーローの力を手に入れる事で様々なアクションを覚えていきます。その数はボタンが足りないくらい。そんなアクションに対して、ステージや敵の仕掛けも多種多様。どれも派手で難しそうに見える物ばかりですが、意外とあっさりクリア出来たりして、観客から拍手喝采が巻き起こるアクションは爽快感抜群です。
手に汗握る緊張感が生まれる、ギリギリのゲームバランス
常に感じていたのは、ハサミが届きそうで届かなかったり届いたりのハラハラドキドキでした。自分で操作しているはずなのに”気が気じゃない”気分を味わえる上手い演出です。お陰で普段以上に熱中してしまい、ミスをすると思わず声が漏れてしまうなんて事も有りました。こんなに一喜一憂しながら遊べるゲーム、なかなか有りませんよ。
1ミスでヘッドが飛んでしまう仕様も秀逸です。3秒ルールで再回収出来ればミスが帳消しになるとはいえ、状況によって回収の難易度が大きく変わるのでメリハリが有ります。回収中は無敵だからと強引に行ったら、取り損ねた上に追加ダメージで次のヘッドまで飛ばしてしまったりと、時には諦める勇気も必要でした。
コミカルに、自然な笑いを誘ってくるストーリー
舞台上の登場人物達は真剣でも、「クスッ」と笑いが漏れてしまう劇構成。面白い場面では観客の笑い声も入るので、つられて一緒に笑ってしまう事も多々有りました。クウタロウにセリフが無い代わりに、ナレーター(CV:藤原啓治さん)の印象的な台詞が沢山用意されている事も、劇場型アクションの演出に一役買っていましたね。
絵本やヘッドストーリーなど、オマケ要素も満載
メインストーリーで掘り下げきれなかった部分を補完してくれる絵本の存在。無理にストーリーへ組み込むと冗長に感じる小ネタも、ストーリーの合間やクリア後にチェックするなら一興です。読めば『なるほどな』と納得する話も多いので嬉しいオマケ。ちなみに男キャラも女キャラも全てCV:藤原啓治。こちらでも笑わせてくれますよ。
気になる方は、是非とも魔法劇場へ足をお運び下さい!
この面白さとストーリーは、実際のプレイで楽しんで欲しいと思います。唯一残念な点を挙げるとすれば、作品を知らない人から見ると地味だと言う事。だから口コミでも良いので面白さが広がれば沢山の方の目に触れるかと、その1歩になればと言う気持ちで、ちょっと販促気味な締めにしてみました。パペッティア、パペッティアをよろしくお願いします!