ジャンル | RPG |
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ハード | PlayStation4 PlayStation3 |
発売日 | 2016年9月15日 |
発売元 | アトラス |
開発元 | アトラス |
公式サイト | リンク |
プレイ時間 | ストーリークリアまで74時間 |
8年ぶりのペルソナシリーズ最新作「ペルソナ5」のレビュー記事です。
長い開発期間を経て発売となった本作。そのクオリティは非の打ち所がない完成度で、74時間という長大なボリュームでありながらも、常に高いモチベーションで遊ぶことができました。アニメーションを織り交ぜたストーリーに1年間のコミュニケーション、細かいところまで配慮された遊びやすさなど、高かった期待を更に上回る作品です。
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アニメーションを織り交ぜた長大なストーリー
怪盗団のリーダーとなった主人公が、1年間の間に体験するストーリーは、クリアするだけでも74時間と驚くべきボリュームです。当然ながら、無意味に長いわけでもなく、濃密な内容が用意されていました。今作より、キャラクターの頭身が上がったことに加えて、要所要所でアニメーションが差しこまれていることで、より臨場感が高まったように感じます。
面白いのは当然として、イベントや会話の内容を、プレイヤーがどう受け取るか考え尽くされている点が特に印象に残りました。余り詳細に書くとネタバレになってしまうため、例を挙げられないことは口惜しいのですが、完全に掌の上で踊らされていたと痛感させられてしまう演出もありました。
要素豊富な日常を過ごす1年間の学生ライフ
怪盗団としてのストーリーと平行して進めていく学生ライフは、数え切れないほどのコンテンツが用意されています。自分磨きや協力関係の形成を中心として、様々なイベントやミニゲームがてんこ盛り。最初は多すぎる情報量に戸惑うものの、慣れれば慣れるほどに楽しくなる日常です。
東京を舞台としていることで、見知った地名や風景が多数登場。ストーリーや情報収集によって、どんどん移動できる範囲が広がっていきます。手軽にショートカットできるポイントが豊富に用意されているので、マップが広くても移動に全くストレスを感じない点も好印象でした。
協力者と信頼関係を築いていくコープシステム
学生ライフの中で出会った人々と信頼関係を築くことで、様々な恩恵を得られるコープは、本作において欠かせない要素です。メイン・サブキャラクターを併せて10人以上と多くの人物が登場しますが、どのキャラクターも魅力的な能力やサイドストーリーを持っており、全員と絆を深めたくなります。
限られた時間で全員との関係をMAXまで育てるのは難しいです。しかし、会わなくても好感度を上げるイベントが複数用意されるため、計画を立ててプレイすれば、多くの協力者と信頼関係を築ける絶妙なバランスになっていました。もちろん、無理なく遊んで2周目を楽しむ価値も十分にあります。
ギミック満載のパレス攻略とメメントス探索
怪盗ライフのメインコンテンツ、パレス攻略では、様々なギミックが待ち受ける異世界に潜入してオタカラを狙います。ギミックの内容もちょっとした謎解きから壮大な仕掛けまで多種多様で、パレスごとに特色が大きく変化するため、1つクリアするたびに新しい面白さが用意されていました。
パレスは単独でもクリアに数日は掛かるボリュームですが、プレイヤーに余計な時間を取らせない遊びやすさが配慮されているため、進行自体はスムーズに行えます。それぞれのパレス攻略には期限が設定されており、クリアできなければゲームオーバーになってしまうものの、難易度選択や救済措置が用意されているので、ゲームに慣れていない人でもストーリーを楽しみやすく作られていました。
また、自由に攻略できる大衆のパレス「メメントス」も用意されており、こちらはランダム形成の階層が延々と続く異世界です。パレスが発生していないタイミングでのレベル上げや、フリークエストの攻略を行うことができるため、何度も足を運ぶことになる、重要なコンテンツの1つになっています。
様々な要素が絶妙に絡み合ったペルソナ5の世界
大まかに遊べるコンテンツについて挙げてきましたが、最大の魅力は、上記の全てが絶妙に絡み合って1つのゲームを構成しているため、無駄な行動が1つもないことだと感じました。プレイヤーが自由に遊んでも、巡り巡って全てのコンテンツを楽しめるサイクルが形成されているため、複雑なゲームシステムでありながら、攻略情報なんて見なくても存分に楽しめる作品に仕上がっていました。
さいごに
良かったと感じた部分を抜粋しましたが、特筆するほどの不満点はありません。強いて言うなら、70時間強という長丁場でありながら、もっと遊びたかったと感じてしまった程度です。プレイ前に大きな期待を寄せると裏切られることが多い中、想定以上に楽しむことができた素晴らしい作品でした。