ジャンル | 人智超越×虚構神話武装バトルロイヤルADV |
---|---|
ハード | Windows |
発売日 | 2012年6月29日 |
発売元 | La’cryma |
開発元 | La’cryma |
公式サイト | リンク |
最近まで名前も知らない作品でしたが、チェックしていた2014年12月11日発売予定のPSV「カデンツァ フェルマータ アコルト:フォルテシモ」の前作に当たる作品と言うことで、「fortissimo EXS//Akkord:nachsten Phase」をプレイしました。
今回は、気になる新作を遊ぶための予習プレイ・レビューです。
公式サイトの情報や雰囲気から読み取れる通りの”異能力バトルモノ”となっており、でたらめな超絶展開が満載。いろいろと細かい部分への突っ込みは目をつむり、肩の力を抜いて楽しむべき内容です。かなり軽めのライトノベルや、少年漫画に近いノリの作品です。
目次で流し読み
トンデモ能力だらけの荒唐無稽なバトルストーリー
召喚せし者(マホウツカイ)が戦略破壊魔術兵器(マホウ)を用いて戦うバトルロイヤル。登場するキャラクターの大半がチート能力持ちなので、論理的な戦いよりも「あとから切り札を出したら勝ち」「新しい力に目覚めたら勝ち」と言った逆転劇の連続です。良くも悪くも、誰が何をして勝利するのか予想できません。
「1度使った切り札は次の戦闘で打ち破られる」「新たに目覚める能力は相対する相手のアンチ性能」などはお約束。戦いのたびにキャラクターの強さがコロコロ変わるので、相対的な強さや序列は分かりにくいです。ストーリーの展開を含め、余り細かいことを気にしていたらプレイヤーの負けでした。
ほとんどの戦闘演出を使い回しのエフェクト・効果音でまかなっていたのはマイナス点
場面によって色を変えたエフェクトを画面いっぱいに表示して、「ドン」とか「バーン」では、何が起こっているのか今ひとつ伝わってきません。個別の演出が用意されているシーンは十分に魅力的だったので、近いクオリティの魅せ方が徹底されていなかったのは残念。
ゲームの解像度が1280×780固定だったことも気になりました。フルスクリーンにしても黒枠を付けるだけの仕様で、見づらいメニューや細かい文字が多くて二重苦。Hシーンを自然にスキップする「朝チュンシステム」などシステム周りは充実しているのに、肝心のゲームプレイが辛かったです。
一部の伏線を持ち越して「カデンツァ」へと続いていくメインルート
「カデンツァ」の公式サイトから導線が用意されていないため、てっきり設定だけを流用した独立作品だと思っていたら、続編を発売する前提で作られていたことは驚きです。もしも発売当時に遊んでいた場合、約2年半越しの伏線消化となるわけで、プレイ前に想像していたよりも壮大なシリーズでした。
琴線に触れたオープニングムービー・主題歌・BGM
個別ルートを含めて5つのオープニングが用意されている本作。どれも本編の魅力を引き立てるクオリティで、全てのオープニングに違う主題歌を用意している点も高評価でした。fripSideも好きですが、妖精帝國は大好きなので、ひいき目が入っていると思います。
BGMも橘尭葉(妖精帝國)担当と言うこともあって耳に残る物が多かったです。このレビューを書いてるときのBGMは初回版に付いているサントラ。BGVはずっとオープニングムービーを流していました。ふだんは無音か環境音で執筆している自分にしては珍しいほどのハマりぶり。
さいごに
粗の目立つ内容や続編に引っ張る幕引きで、単体での評価はイマイチです。しかし、荒唐無稽な逆転劇の連続は「カデンツァ」に用意されている特殊なシステムとならマッチしそうで、続編に対する期待は高い。新作の購入意欲を高めたことから、予習プレイとしては及第点以上の作品でした。
ちなみに、沢山発売している「fortissimo」シリーズですが、今回レビューを書いた「fortissimo EXS//Akkord:nächsten Phase」が18禁の全部入り。ほぼ同内容で全年齢版が「fortissimo FA//Akkord:nächsten Phase」となります。どちらか片方を遊べば本作の全てを堪能することができます。