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【パンツァードラグーン:リメイク | Switch】評価・レビュー グラフィックが大幅に進化した全方位型レールシューティング

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総評
25年越しのリメイクとなる全方位型レールシューティング。ゲームの面白さはそのままに、進化したグラフィックと撮影モードの追加が魅力の作品です。PS2版の要素がなく、ところどころに粗が見えるものの、原作当時の思い出を振り返りながらプレイするなら十分に満足できました。
良かったところ
大幅に進化したグラフィック
スティックを活かした操作モード追加
悪かったところ
少し怪しい日本語UI
洗練されていない記録機能
PlayStation2版の要素は未実装
ジャンル ドラマティックシューティングゲーム
ハード Nintendo Switch
発売日 2020年4月2日
発売元 Forever Entertainment
開発元 MegaPixel Studio
公式サイト リンク
プレイ時間 1周クリア50分

 MegaPixel Studioがリメイクを手掛けたドラマティックシューティングゲーム「パンツァードラグーン:リメイク」のレビュー記事です。

 1995年にSEGAより発売された「パンツァードラグーン」のリメイクとなる本作。360度全ての方向から襲いかかってくる敵に対して、ドラゴンとそれに乗る青年を操作して戦う、独特のシステムを備えた全方位型レールシューティングです。グラフィックの進化だけでなく、Nintendo Switchに最適化された操作モードも用意されており、現代の環境でも違和感なく楽しめるように作り込まれていました。

 ただし、大幅な機能追加などは用意されていないため、過度の期待は禁物です。一応、「写真モード」や「能力値(プレイ記録)」が存在しているものの、余り洗練されていない感触でした。原作を懐かしみながらプレイして、ある程度は満足できましたが、新規で興味を持って買うには少しおすすめしにくい作品です。

360度全てから敵が迫る全方位型レールシューティング

 決まったルートを進んでいくレールシューティングを基本に、全方位から迫りくる敵に対処する、独特のゲームデザインは本作最大の特徴です。ショットとロックオンレーザーによる攻撃だけでなく、レーダーによる索敵とカメラ移動、ドラゴンの操作を同時に行う目まぐるしい戦闘が続きます。前半のエピソードでは、レーダーの反応を見てから対処すれば問題ないですが、後半は同時に複数方向から攻撃される場合もあって、覚えゲーの色が濃いです。手慣れてくると、出現直後の敵を一掃できる場面も多く、気持ちの良いプレイが楽しめます。

 残機なしのライフ制となっており、エピソードをクリアしても回復は一定値だけなので、ノーコンテニューでのクリア難易度は少し高めです。回数制限付きのコンテニューを行えばライフは全快するものの、エピソードの最初からやり直しになるため、コンテニューの繰り返しによるゴリ押しのクリアもできません。難易度選択が用意されており、「容易(イージー)」なら簡単にクリアできますが、「正常(ノーマル)」以上は、敵のパターンを覚えることまで含めて攻略になります。全7エピソードとなっており、ノーコンテニューでスムーズにクリアできれば、1周回は40分程度のボリュームです。

グラフィックの進化と写真モードの追加

 約25年越しのリメイクということもあって、グラフィックの進化は、比べ物にならないほどに絶大です。想像で補完するしかなかった、ドラゴンや敵のディティールがハッキリしたのはもちろん。背景の描写が大幅に追加されており、パンツァードラグーンの本当の姿を見た気分でした。特に、原作では緑の大地の上を飛んでいるだけだった森林ステージが、岩と緑に囲まれた世界に変わっていたのは圧巻です。描写が増えたことで敵の視認が難しくなったり、最新のグラフィックに比べると1歩劣ったりと気になる点もありましたが、十分に満足できるグラフィックでした。

 進化したグラフィックをより楽しむ機能として、プレイ中のワンシーンを加工して撮影できる「写真モード」が追加されていることも必見です。ポーズ画面から起動することで、ドラゴンを中心にカメラの移動や回転、フィルター加工を行えます。撮影自体はNintendo Switch本体の機能を使用する形式です。常に移動や激しい戦闘が続くため、ベストショット撮影のハードルは高いですが、シリーズファンにはうれしい機能でした。

各種新機能と少し怪しい日本語UI

 本作には、セガサターンの操作方法に近い「クラシック」だけでなく、左右のスティックを活かした操作方法「モダン」が追加されています。照準とドラゴンの操作を個別に行えるため、慣れれば遊びやすさが格段に向上しました。照準の感度調整が用意されていたことも好感触です。

 元々は国内作品なので、ゲームプレイ中の日本語は問題ないのですが、新規追加されたUI周りの日本語が少し怪しかったのは玉にきずでした。三段階の難易度は「容易」「普通」「ハード」と翻訳の方針が混在していたり、これまでのプレイ記録を閲覧できる機能が「能力値」(英語ではStatus)だったりと、残念な印象が拭えません。そこまで難しい英語は存在しないので、英語のままか、カタカナ表記で良かったのではと考えてしまいました。

 怪しい日本語が集まったプレイ記録「能力値(Status)」は、機能としても微妙です。難易度別の挑戦・クリアした回数から、累計の命中率といった細かい数字まで残されるのですが、何でもかんでも記録するのは困りものでした。新しい操作モードや感度の確認、「写真モード」のためにプレイするだけでも、未クリアのカウントが増えてしまいます。記録のリセットも用意されていないため、どういった使い方を想定しているのか見えない、雑な機能という感触でした。

さいごに

 グラフィックの進化に感動を覚えたとはいえ、新しいゲームモード等の追加はないため、ノーマルをノーコンテニューで満足でした。PlayStation2版で追加された要素も見当たらず、懐かしさを感じながら遊ぶ良い機会だったとはいえ、価格的には少々割高に感じます。原作当時と比較しながら遊ぶなら良い買物ですが、新規で興味を持って買うには、少しおすすめしづらい作品でした。