ジャンル | Pサウンドアクション |
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ハード | PlayStation Vita |
発売日 | 2015年6月25日 |
発売元 | アトラス |
開発元 | アトラス |
公式サイト | リンク |
今度はダンスでペルソナバトル! アトラスから発売された新しいP4スピンアウト「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」のレビュー記事です。
既存曲に加えて、有名作曲家によるリミックスや新曲を多数収録。リズムゲームとしてのシステムは荒削りで爽快感に欠けるものの、それを補うだけの魅力あふれる楽曲がそろっています。原作の後日談を描くストーリーモードは、リズムゲームを交えたアドベンチャー形式。イージーモードも用意されているので、苦手なジャンルだけどストーリーには興味があると言う人でも安心です。
また今回は菜々子ちゃんの見せ場がたくさん用意されているため、ナナコンの方はプレイ必須の内容となっています。
目次で流し読み
アドベンチャー×リズムゲームのストーリーモード
りせの復帰イベントに参加するべくダンスの練習をしていた主人公たちが、「マヨナカステージ」という事件に巻き込まれるところからスタート。本作のジャンルは「Pサウンドアクション」とされていますが、基本はアドベンチャー形式で進行していき、選択肢も用意されています。新規キャラクターたちを交えつつ、様々な会話を楽しむことができました。
特定のシーンに到達するとバトルが発生して、ダンスパートに突入。ダンス中もキャラクター同士の掛け合いや応援ボイスが発生するので、ストーリーの延長気分で楽しめます。イベントスチルやムービーも多く、P4ファンならこれだけのために手を出しても損はありません。
ストーリーモードのダンスパートは難易度がかなり低く設定されており、ノーマルで遊んでもイージー相当。リズムゲームが苦手な人のために、更に下の難易度も用意されています。収録されている楽曲を各1回ずつプレイする構成なので、リズムゲームも目当てにしている人にとっては、チュートリアルを兼ねたモードと言っても良いでしょう。
カスタマイズしつつ自由に遊べるフリーダンス
[EASY]から[ALL NIGHT]まで、4段階の難易度で楽しむことができます。前述したように、ストーリーモードの難易度が低いため、リズムゲームとして楽しむならこちらが本番です。キャラクターは曲ごとに固定となっていますが、衣装やアクセサリーをアレンジ可能です。
遊べば遊ぶほどに楽曲が開放されていき、難易度も上昇。最高難易度の[ALL NIGHT]は、休む間もない怒濤の難しさとなっています。
遊びにくくて爽快感に欠けるゲームシステム
判定ポイントが左右に分かれて見にくい上、タイミングが若干シビアなので、気をつけないとすぐにGood判定が発生。ミスではないものの、Good判定でもコンボが途切れる辛口仕様となっているため、判定にかなり気を遣います。高難易度に入るとノートが多く、いつの間にかコンボ数がリセットされていることが多々ありました。
視野角の問題から、ノートを左右に散らされてしまうとタイミングを計りにくい点もつらかったです。微妙にリズムをずらしたり、対応するパートが突然変わる譜面に、初見で対応するのは難しい。その辺りは開発側も考慮したのか、なるべく左右どちらかに固める譜面が多かったように思います。代わりに、パターンが単調になってしまう弊害が発生していました。
既存の作品と被らないリズムゲームを考えた結果、今回のようなシステムになったのかと思いますが、少し荒削りで浮いている印象が否めません。いろいろと頑張っているとは伝わってくるものの、あと1歩が足りませんでした。
ナナコン上等!! 菜々子ちゃんがかわいすぎて天使でした
ストーリーに関するネタバレが公式で強く禁止されているため、代わりに菜々子ちゃんの魅力について語ることにしておきます。今回のP4Dでは、表ストーリーのメインキャラクターとして抜てき。意外な才能を発揮して大活躍です。ストーリーモードでも、菜々子ちゃんの絡むチャプターが最も楽しく感じました。
そして何よりダンスモードのモーションがかわいい。ジュネスに行きたくなること間違い無しです。フリーモードでは夏服・冬服・コンサート衣装に加えてコート姿も用意されています。着せ替えしながらプレイしてはリプレイで撮影を繰り返していたので、スクリーンショットフォルダの大半が菜々子ちゃんのカットでした。その中からよりすぐりの画像を掲載しています。
作中でも天使扱いされていますが、全く異論のないかわいさでした。菜々子ちゃんが好きなら、これだけでも買って満足できそうです。ちなみに、「ナナコン上等」というトロフィーも用意されており、開発側もノリノリで作っていることが伝わってきます。
さいごに:ペルソナシリーズだからこそ面白かった
システム以外は評価の高い本作。普通なら、リズムゲームでゲームシステムがいまいちなら低評価になるところですが、ペルソナシリーズのファンなら目をつむれる範囲です。作品の性質上、購入するのはP4プレイヤーに限られていると思うので、大した問題では無いです。ゲームシステムの不満を差し引いても、ストーリー・楽曲・菜々子ちゃんの余りある魅力で悪い作品とは感じませんでした。