ジャンル | 2DアクションRPG |
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ハード | PlayStation4 PlayStation Vita |
発売日 | 2016年1月14日 |
発売元 | アトラス |
開発元 | アトラス |
公式サイト | リンク |
プレイ時間 | ストーリークリアまで25時間 |
9年のときを経てリメイクされたヴァニラウェア&アトラスの名作「オーディンスフィア レイヴスラシル」のレビュー記事です。
HD化でより魅力的になったストーリーに加えて、ゲームシステムも遊びやすく大幅に進化した本作。無印版ではストレス要因だった「ローディング」や「処理落ち」といった問題も改善されています。ストーリーの本筋に変化はないですが、新しい中ボスの登場やアクション要素の変化も大きいため、未プレイの人はもちろん。無印版をプレイ済みの人でも、改めて楽しめる作品でした。
5人のドラマが交錯する魅力的なストーリー
北欧神話をベースにした世界観で紡がれる物語は、主人公を切り替えながら、様々な観点から「世界の終焉」を紐解いていきます。少女が書物を読み進めていくという形式に合わせて、演劇のように展開される演出はクセが強いものの、はまる人にはたまらない展開の連続でした。主人公ごとに4~5時間のボリュームが用意されており、様々なドラマや秀逸な伏線など、とても満足度の高い内容です。
大きく進化したアクション要素と育成システム
各キャラクターのアクションが刷新されて、全体的に爽快感が増しています。サイファースキルも種類が増えて、ショートカット機能など使い勝手が良くなっているので、かなり面白く進化していると感じました。無印版では印象の薄かったアクション要素が、今回は強く記憶に残るほどです。
キャラクターごとに育成要素が独立しているため、ストーリーを進めていくと、同じことを繰り返している感触は否めません。しかし、前述したアクションの刷新によって性能差が大きくなっていることや、特殊なステージを登場させることによって、マンネリを感じさせない工夫が成されていました。
遊びやすく配慮された快適なインターフェース
複雑なマップ構成や美麗なグラフィックと、アクションゲームとしての遊びやすさを両立。必要な情報を全て得られる画面表示やアイテム管理のインターフェース、チェックポイントへのワープなど、欲しいと感じる機能は全てそろっている印象です。不満点を挙げようにも、粗探しをしなければ見つからないほど高い完成度となっています。
ローディングと処理落ちの改善(PS Vita版)
無印版のストレス要因と言えば、ローディングか処理落ちが筆頭に挙がるのですが、今作ではどちらも改善されていました。特にローディングは、存在を感じさせない程度まで短縮。多用するチェックポイントへのワープも一瞬で、アクションのテンポを損ねず移動できる点も好感触です。
今回、PS Vita版を購入したため、処理落ちに関して不安を持っていたのですが、こちらも杞憂に終わりました。画面全体にエフェクトが発生するなど、一部のステージでは重くなることがあったものの、アクションによる負荷では、気になるほどの処理落ちは発生しませんでした。
さいごに
良かったところは更に面白く、問題点は見事に改善されているため、文句無しのリメイクでした。1つだけ残念だった部分を挙げるとすれば、9年たった今でもすばらしいストーリーが記憶に残っており、「感動」よりも「懐かしさ」を強く感じてしまったことです。できることなら、前にプレイした記憶を消してしまい、まっさらな状態でもう一度楽しみたいと切望してしまう作品でした。