ジャンル | せつなとえいえんのおとぎばなし |
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ハード | Windows PlayStation 4 PlayStation Vita |
発売日 | 2016年4月28日 |
発売元 | フロントウィング |
開発元 | フロントウィング |
公式サイト | リンク |
フロントウイング最新作「ISLAND」のレビュー記事です。。
アドベンチャーでありながら、ジャンル名は「せつなとえいえんのおとぎばなし」となっている本作は、序盤の展開からは想像もできないほど壮大なストーリーです。二転三転する内容はカテゴリー分けすらも難しいながらも、最後までプレイしてみると、正にジャンル名通りとしか言えない作品でした。
カテゴリーを明確にするだけでもネタバレになるストーリー
「記憶を失った主人公は、たどり着いた離島で伝承や確執などに翻弄されながらも、未来を変えるために孤独な戦いを続ける」公式サイトから読み取れるストーリーはこれだけであり、タイムトラベラーや神隠しと言ったキーワードを交えながら様々なイベントを進めていく、夏の一幕です。
と言うのは、ほんのプロローグでしかなく、カテゴリー分けをするのも難しいほど複数の要素が入り交じりながら展開されていきます。「SF」か「オカルト」なのかすらもわからないほど物語の方向は揺れ動き、たどり着く答えはネタバレに直結しているため、容易に語ることもできません。
好みの内容かどうかは実際に遊んでみなければわからない
前述したように、公式サイトに目を通しただけでは氷山の一角しか確認することができず、作品の方向性は実際に遊んでみるまでわかりません。公式サイトの情報に惹かれて購入すると、思っていた物と大きくかけ離れた展開が待ち受けているため、ガッカリしてしまう可能性も高いです。
現に、私が興味を惹かれた理由は、公開されていたキャラクター紹介ムービーから、サイコパス」要素の混ざった展開に期待したからでした。しかし、遊んでみるとサイコパス要素は大したことがなく、購入したことを少し後悔したほどです。幸い、中盤以降の展開はかなり自分好みだったため、今は満足しています。
クリア後に振り返ってみると、何度も推測と結末が繰り返されて、いつどこに落ち着くのかわからないことが魅力の1つだったようにも思います。ミスリードと伏線が散りばめられて、たどり着く先が全く読めないままに進んでいく、まるでミステリーツアーのような作品でした。
高機能なフローチャート機能は遊びやすさに大きく貢献
進行状況や選択肢による分岐の流れを一目で確認できる、フローチャート機能はかなり便利でした。シーンごとにカーソルを合わせるとサムネイルが表示されて、ジャンプ機能も備えています。ヒロインたちだけでなく、数多くのエンディングが用意されているので、回収するのに役立ちました。他のゲームにも、これくらい高性能なフローチャート機能が備わっていれば良いのにと思います。
さいごに
序盤で購入したことを後悔していた割には、特筆するほどネガティブな要素もなく、最後まで遊んでみると高評価でした。強いて不満を挙げるとすれば、壮大過ぎて少し煙に巻かれた気がしたくらいです。逆に、転換期に当たる中盤は、クリア後に軽く再プレイするほどお気に入りでした。
発売前からアニメ化が発表されており、かなり大ボリュームだった内容を何クールに分割して放送するのか気になります。また、全年齢対象のアドベンチャーゲームだったからこそできる展開もあったので、その辺りもどのように工夫するのか、今から放送が楽しみです。