どういう感想を書けば良いのかすら戸惑ってしまう作品。もともと購入動機がイラストレーターだったので、単純にストーリーが面白くない程度なら覚悟は出来ていました。しかし、全編を通して選択肢が3個だけと言う作りに加えて、物語の大半が共通ルートで構成されている手抜きぶりには唖然。内容もご都合主義の乱発に問答無用の超展開など突っ込み所ばかりで、それらを酷評する以外に何を書けるのかと言う気分です。
共通ルートは体感で9割以上。2周目以降は殆どが既読スキップ
先にも挙げたように選択肢が3個しか用意されておらず、各ヒロインの個別章で『Hしますか? YES or NO』の選択のみ。YESを選べば恋人に、3人目までNOを選べば4人目にフラグが立つと言う、これ以上ないくらいシンプルなフラグです。YESを選んだ時点で以降の選択肢は消える為、1人目でフラグを立てた自分みたいな人はクリアまで延々と1本道です……
ここまで単純なフラグ管理なのに、共通ルートの多用で矛盾は満載。例えヒロインと恋人になったとしても、次の章へ進むと友達状態に戻るので、先ほどまでの甘い展開はまさに”夢か現か”と言う気分になります。各キャラのHシーンを用意する為、無理矢理にでも選択肢と分岐を用意しました感が凄かった。
離島なら何が起こっても不思議じゃないストーリー
実は途中まで昭和の物語だと思っていました。あからさまな悪徳宗教に島単位で騙されたり、”しきたり”や儀式と言った時代錯誤の設定を多用していましたからね。だから終盤に携帯が登場した時は本気で驚いた。それなりに人口の多そうな島で、登場キャラが高校生ばかりなのに誰も携帯を持っていないとか、離島の事をなんだと思ってるんだ……
冒頭のあらすじへと繋がる最終章では、これまでのストーリーなんて関係の無い急展開から、何の理由付けも無く本当に生き返ってくる登場人物など、まさに『離島なら何が起こっても不思議じゃない!』状態。今まで遊んだゲームの中でもトップクラスに入るくだらないストーリーでした。いやもうオブラートに包む気力も残ってはおりません。
イラストだけは本当に良かった。それだけが救いでした
せんむさんのイラストを沢山見る事が出来て、更に店舗特典でグッズまで手に入った事を良しとしましょう。あくまで自分の好み補正込みで言うならば、イラストの魅力をそれ以外が完全に引っ張ってたとしか思えないので、また係わる作品が発売されたら今回の事で敬遠したりせずに意欲的に購入していきたいとは思っています。