ジャンル | ダークファンタジー・アクションRPG |
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ハード | PlayStation 4 |
発売日 | 2017年2月23日 |
発売元 | 日本一ソフトウェア |
開発元 | 日本一ソフトウェア |
公式サイト | リンク |
プレイ時間 | ストーリークリアまで31時間 |
日本一ソフトウェアがおくる、ダークファンタジー・アクションRPG「魔女と百騎兵2」のレビュー記事です。
ダークなストーリーと、難易度の高いアクションが魅力の本作。基本システムやマップ構成の改修に加えて、様々な新システムが用意された3Dアクションは、前作の不満点を全て改善して、大きく進化していました。少し高めの難易度もあって、遊びがいも抜群です。少しマイルドになってはいるものの、暗然たる物語も健在。世界観やキャラクターは独立しているため、前作を遊んだ方も、新規の方も楽しみやすい作品です。
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良くも悪くもマイルドになったダークファンタジー
魔女病に掛かってしまった妹と、その妹を守ろうとする姉。そして百騎兵の存在を中心にして展開されていくストーリーは、「ダークファンタジー」というジャンル名の通り、重く暗い内容となっています。とはいえ、前作のように、遊んでいるプレイヤーが不愉快に陥るほど突き抜けているわけではありません。ギリギリ王道と言える範囲に収まっており、問題なく楽しめるプレイヤーは多いと思います。
逆に、前作並にひどいストーリーを期待してしまうと、肩透かしをくらってしまいます。百騎兵の周りに常識人が多いことや、打ち解けるまでの過程が短いため、少し物足りなさを感じてしまいました。私としては、超えてはならない一線を、容赦なく超えていくような思い切りが欲しかったです。
シリーズが初めてでも安心の独立した世界観・ストーリー
シリーズとしては2作目に当たりますが、ストーリーの面では、前作から引き継がれている要素は一切ありません。魔女の存在も全くの別物となっており、シリーズに共通したキーワードという感じでした。唯一のつながりは、プレイヤーの分身である百騎兵が物語に関わっていくということだけです。
前々から作品が気になっていたり、新作の発売で興味が湧いたりした方は、いきなり本作から遊び始めても問題はありません。もちろん、今作をプレイした後に前作に手を出すという順番で遊んでも、面白さを損なうことなく楽しむことができます。
新システムや改修によって進化を遂げた3Dアクション
前作では、お世辞にも快適とは言えなかったアクションですが、今作になって大幅に進化・改善されています。序盤こそ、システムがそろっていないためにストレスを感じる場面も多いものの、中盤に差し掛かるころには、前作で感じていた不満点の多くが取り除かれていることに気が付きました。
3種類の属性を持った5つの武器種。ステータスだけでなく、使用できるスキルも変化することで、戦い方が大きく異なるファセット。ファセットに関わらず、共通スキルとして使用できる戦術トーチカ。成功させることで継続的な探索を可能とするオペタイムなど、使いこなすことで戦闘を快適にするシステムが豊富に用意されています。
敵に応じて柔軟に戦略を切り替える必要がある高い難易度
百騎兵のかわいい見た目とは裏腹に、アクションの難易度は高めに設定されている本作。雑魚との戦闘でも、油断しているとあっさり殺されてしまいます。加えて、攻撃の属性によって与えられるダメージが大きく増減する属性相性もあり、単純な力押しを許さないゲームバランスです。
ボスエネミーは高い攻撃力と耐久力を兼ねそろえており、属性相性も存在しているため、何も考えずに戦ってしまうと、手も足も出ずに負けてしまいます。適切な武器とファセットの組合せを模索して挑まなければなりません。豊富なシステムによって選べる戦略の幅は広いですが、どんな戦い方でも勝てると言うほど甘い難易度ではないです。幸いなことに、スキルは自由に取得・破棄が可能となっており、思う存分に百騎兵のカスタマイズを行うことができます。
難易度調整などは用意されていないため、勝てるまで工夫を重ねたり百騎兵を成長させるしかありません。レベルアップによるステータスの強化やスキルの取得。ハクスラ要素を備えた武器の収集と強化。特に、強化要素は繰り返すことで大幅な成長が見込めるます。時間を掛けてしっかりと育成すれば、多少アクションが苦手な人でもステータスで押し勝てることが、唯一の救済措置でした。
さいごに
物足りなかったストーリー以外は目立った不満もなく、良い作品だと感じました。ストーリーに関しても、前作に比べてと言うだけで悪い内容ではなく、求めていた物と少し違った程度です。欲を言うなら、今作のシステムで前作を遊べていたら最高だっただろうなと思います。ストーリーの良かった前作、アクションの良かった今作に続けて、更に進化した次回作まで期待してしまう作品でした。