ジャンル | ガンシューティング |
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ハード | Nintendo Switch |
発売日 | 2022年4月7日 |
発売元 | Forever Entertainment |
開発元 | MegaPixel Studio |
公式サイト | リンク |
Forever EntertainmentとMegaPixel Studioがおくるガンシューティング「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド:リメイク」のレビュー記事です。
1997年にセガからリリースされた、アーケード向けガンシューティングのリメイクとなる本作。グラフィックの刷新に加えて、異なるゲームモードや実績機能、新武器といった様々な要素が追加されています。2022年のリメイクとしてはグラフィックが物足りないものの、敵キャラ・ボス図鑑などもそろっており、シリーズファンにもおすすめの作品です。
オリジナル版を継承・調整した堅実なリメイク
ルート分岐やマルチエンディング形式といったベースは継承しつつも、ガンシューティング部分は、画面上の照準をコントローラーで動かす形式に調整。照準は左右のスティックだけでなく、ジャイロセンサーでも操作できるようになっています。
オプション関連も充実しており、遊びやすさに配慮している印象でした。ジャイロセンサーのON/OFFや感度変更、照準の表示を細かく調整も可能です。ローカル限定ですが、2人協力プレイも用意されており、オプションも1P/2Pで個別に設定できます。
海外製のリメイクで、ゲーム内の日本語は、ところどころに怪しい部分が見受けられました。しかしながら、オリジナル版が存在するため、ストーリーの字幕に違和感はありません。TIPSやチュートリアルなど、リメイクで追加された箇所のみ、翻訳の精度が今ひとつでした。
大部分でオリジナル版を継承している中、レーティングの関係で、国内版では研究者の誤射が発生しない点は大きな変化でした。乱射しても問題ないため、結果的に難易度の引下げにつながっています。対して、クリーチャーの血は国内版でも赤色固定です。
グラフィックの進化に期待は厳禁
1995年のオリジナル版に比べれば大幅に進化しているものの、2022年のリメイクとしては、グラフィックが物足りません。2005年に稼働した「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド4」の方が、クオリティが高かったのではないかと感じるほどでした。
特に、キャラクターの3Dモデルは、作りの荒さや違和感を覚える表現が目立ちます。クリーチャーは多少荒くても雰囲気作りにつながるので許容できますが、キャラクターに関しては、もう少し注力してほしかったです。
新モードや武器追加で広がった遊びの幅
リメイク版では、オリジナル版準拠のモードに加えて、クリーチャーの数を大幅に増加した「HORDE」が追加されました。ステージ構成は同じですが、画面を埋め尽くすほどのクリーチャーが登場します。高難度のHORDEは、ハンドガンだけで切り抜けられる物量ではありません。
対してプレイヤー側にも、標準装備のハンドガンに加えて、4種類の武器が追加されています。敵を吹き飛ばす「ステイクガン」、高ダメージを与える「クロスボウ」、連射可能な「アサルトライフル」、高火力と広範囲を兼ねそろえた「グレネード」と多彩です。
武器の切替えは、プレイ中にいつでも可能な点も面白い仕様でした。HORDEの道中は「アサルトライフル」で「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド4」のようなゲーム性を楽しみ、ボス戦は「クロスボウ」に持ち替えて弱点を狙い撃つといった使い分けも可能です。
実績やプレイ統計など繰り返し遊べる要素も実装
ルート分岐やマルチエンディングが存在するとはいえ、全4ステージ構成なので、1周回は20~30分と短めです。単純に遊ぶだけでは数周回で満足してしまいますが、ゲーム内には実績機能も用意されており、コンプリートを目指せば結構なボリュームになります。
プレイデータの統計やスコアランキングも存在しており、遊び続けた分だけ楽しめる仕組みとなっています。敵の情報をじっくりと確認できる敵キャラ・ボス図鑑もあって、ファンアイテムとしても充実していました。
さいごに
気軽に遊べることに加えて、ローカル協力プレイでパーティーゲームとしての要素も備えており、ガンシューティングが好きならおすすめです。欲を言えば、ランキング機能がオンラインに対応していると、更にやり込めて面白かっただろうと感じます。
今回の初代リメイクを機会に、2作目以降も同様のリメイクを行ってほしいと感じる作品でした。