ジャンル | 光と影のアクション |
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ハード | PlayStation Vita |
発売日 | 2014年6月19日 |
発売元 | 日本一ソフトウェア |
開発元 | 日本一ソフトウェア |
公式サイト | リンク |
救済措置無しの手強いアクションゲーム「htoL#NiQ -ホタルノニッキ-」 可愛らしいミオンの姿に騙されてはいけません。廃墟に潜む無慈悲な難易度は、クリアするまでに自然と”100回死亡トロフィー”を取得できる難しさでした。
前面・背面のタッチパネルだけで行う操作、ジェスチャーと雰囲気だけで伝える文章の無いストーリーなど、難易度以外の部分もかなり尖った作風。評価の分かれそうな要素は多いですが、同時に独特の魅力も備えている作品です。
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ミオンとホタル達に襲いかかるバリエーション豊かな”死の危険”
”ミオンを誘導する”だけのゲームなのに、どうしてこんなにも難しいのか…… 動く床・回転ノコギリ・火炎放射・毒キノコ・蠢く影・暴走ロボットなど、書き切れないほどの危険が行く手を阻みます。ミオンから離れてホタルだけで進むステージでは、壁に触れるだけで即死する迷路を突破するまでに、死亡回数がどんどん積み上がって行きました。
カゲホタルを活用するため、影同士が重なる瞬間を狙って世界を切り替えるなど、シビアなタイミングを要求される場面も多い。ホタルの操作は単純に行きたい方向へ動かすだけでなく、影の映り込みまで意識して位置取りを考えなければなりません。緩慢な動きのミオンを死なせないためにも、ホタルを操作するプレイヤーは大忙しです。
クリアするために必要なのは「柔軟な思考」と「プレイヤースキル」
冒頭でも書きましたが、本作には”ヒント”や”難易度変更”などの救済措置が殆ど用意されていません。死にながらクリアする方法を模索して、自力で突破する以外に道は無いのです。もちろん外部の攻略情報を頼ればクリア方法はわかります。それでも実際にクリア出来るかどうかはプレイヤースキル次第。アクションが苦手な人は要注意です。
ゲームシステム自体は”死にながら覚えるゲーム”と言う事を念頭に置いた作りになっており、死亡時は選択等無しに即リトライ・要所をクリアする度にオートセーブなど、死にゲーながらもストレスは控えめ。確かに難易度は難しいですが、試行錯誤しながら遊ぶ事が好きな人には親切な仕様でした。
ドット絵の記憶から紐繙かれて行く廃墟の謎
通常のアクションパートとは別に、記憶のカケラを集める事で閲覧出来る過去の記憶。謎ばかりの世界に点在する数少ない手がかりとなっており、新しいカケラを入手する度に記憶が”現在”に近づいていきます。幸せそうな”少女の世界”が徐々に”廃墟の世界”へと近づいていく様子は、見ていて薄ら寒いものを感じます。
通常・ドット絵、共通して文章による解説は殆ど存在しません。プレイヤーは画面の状況やジェスチャーから想像して物語を読み取っていきます。謎の多いストーリーを想像で補完するのは面白いのですが、察しきれない部分は最後まで謎のままで残ってしまうため、誰でも気軽に楽しめる内容と言うには少し難しいかもしれません。
全ての記憶を取り戻したとき明らかになる廃墟世界の真相
1周するだけなら4-5時間程度のボリューム。しかし、本当の意味でクリアするためには、記憶のカケラを全て集めなければなりません。ステージセレクトを駆使したカケラの回収。記憶を頼りに探る新たな道。その先に待ち受ける誰も予想の付かない展開。アクションゲームとは違う「ホタルノニッキ」の新しい魅力が有りました。
さいごに
今回はネタバレ記事じゃ無いので、終盤の詳細については割愛しています。独特に雰囲気に惹かれて作品が気になっている方には、是非とも挑戦して頂きたい作品です。