【蒼き雷霆(アームドブルー)ガンヴォルト | 3DS】評価・レビュー

総評
横スクロールアクションをベースに、超能力による独特のシステムを組み合わせた良作。中二心をくすぐる王道ストーリーや、プレイ中に流れる名曲揃いの挿入歌など、遊び終えた後も心に残り続ける作品です。
良かったところ
ダサ格好いい王道ストーリー
爽快感抜群のアクションシステム
悪かったところ
終盤の極端なバランス
5
A+
ジャンル ライトノベル2Dアクション
ハード Nintendo 3DS Nintendo Switch Steam
発売日 2014年8月20日
発売元 インティクリエイツ
開発元 インティクリエイツ
公式サイト リンク
プレイ時間 ストーリークリアまで6時間

 正義すらも貫き崩す雷光一閃の揺るぎない意志となれ! 中二病要素を満載に仕込んだライトノベル2Dアクション「蒼き雷霆 ガンヴォルト」DL専売で1,960円。やりこみ抜きで5-6時間のボリュームです。

独特のアクションシステムが用意。ストーリーをクリアするだけなら遊びやすい難易度。反面、クエストに挑戦すると歯ごたえのある難しさとなっており、幅広いプレイヤーにおすすめしやすい作品です。

当て字 当たり前のダサ格好いい王道ストーリー

前口上

 ほぼ全てのキャラクターに”当て字”の二つ名が付いているだけで無く、殆どの固有名詞が漢字通りに読めません。各ボスキャラは七つの大罪に当てはめた名前であるなど、徹底的に中二病テイスト。ライトノベルアクションと付けるだけの事はあります。ダサ格好いいノリが楽しめる人なら堪りませんね!!

 DLタイトルにしてはボイスも多数収録。もちろん必殺技も叫びます。ステージ中、高スコアに到達するとBGMが歌付きに変化。死んでも特殊な加護が発動して復活するなど、とにかく盛り上げ方が上手い印象です。伏線が解りやすく、アッと驚くような展開は無いが、ストレートに楽しませてくれるストーリー。

チート並みの超性能で敵を撃破して行く雷撃能力“蒼き雷霆”

蒼き雷霆

 銃で敵を倒すのでは無く、ロックオンしてから電撃を当てる独特のアクションシステム。2度手間にはなるが、1度ロックオンしてしまえば誘導攻撃が長時間可能で、回避と攻撃を同時に行う事が出来ます。また1体の敵に複数ロック、もしくは複数体の敵を同時にロックオンなど、選べる戦い方も魅力的です。

 雷撃は攻撃だけで無く防御でも発動。誘導攻撃を行っていないときは自動的に雷撃回避するというチート性能を持っており、攻撃と防御の切り替えに気を配って戦います。あまりにも主人公が強いため、スコアやクエスト達成を狙わないので有れば、終盤戦を除いて難易度は低くなっていました。

最多死因は落下死。強すぎるが故の極端バランスな終盤戦

ボスステージ

 防御に徹すれば絶対に死なない主人公に対して、終盤の難易度はやや極端に設定されています。具体的には初見殺しや、ボス戦で一撃死の落下ゾーン設置などです。他にも能力を封じられてしまう場面が多い。主人公が強すぎるためのバランス調整とは言え、折角の爽快感が失われていたのは少し残念に感じました。

スコアアタックやクエストはやりこみ要素として優秀

クエスト

 敵の攻撃に触れると、能力で回避してもボーナスがリセットされてしまうシビアなスコアシステム。上達するほどスコアが高まる面白さに対して、楽しむためのハードルは高い。クリアに置いて必須要素では無いので無視しても構わないが、やりこみの好きな方なら完全プレイを目指して挑戦する要素に化けるでしょう。

 スコアやタイムによって達成するクエストも存在。報酬としてアイテム作成用の素材などを貰えるので、低難易度のクエストだけでもクリアすれば装備を整えやすくなります。繰り返しミッションをクリアする事で主人公のレベルも上昇。同じステージを何度も遊べるモチベーションに繋がっていたのは嬉しかった。

さいごに

正義すらも貫き崩す雷光一閃の揺るぎない意志となれ!

 終盤の分岐条件や展開、その他にも細かい不満はありますが、おおむね高評価。中二病要素にさえ抵抗がなければ、冒頭でも述べたように誰にでもおすすめしやすい。低価格で程よいボリューム。王道ストーリー。独特だが解りやすいシステムなど、満足度の高い作品でした。