ジャンル | ドラマティック討伐アクション |
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ハード | PlayStation Vita PlayStation4 |
発売日 | 2015年2月19日 |
発売元 | バンダイナムコエンターテインメント |
開発元 | シフト |
公式サイト | リンク |
アクション要素が大幅に変化した拡張版「ゴッドイーター2 レイジバースト」のレビュー記事です。
ブラッドアーツの追加によって方向性の変わった2作目は、拡張版で更に方向転換。進化したというよりは、別のゲームとして生まれ変わった印象です。作品としては高評価ですが、面白さの質が別物だったため、“ゴッドイーターシリーズらしさ”って何なのだろうかと困惑する一面もありました。
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強制的に既存ミッションをプレイさせられる序盤は煩わしい
引継ぎで始めても、難易度7から再開になるので一部のミッションはやり直しです。有料DLC「防衛班の帰還」をストーリーに組み込むための調整かと思います。未購入の場合、齟齬が発生してしまうので、少し巻き戻すのは良い配慮です。しかし、プレイ済みユーザーにとっては面倒な再プレイとなりました。
楽しみにしていた新作を買ってきたのに、最初の数時間は既存ミッションのプレイを強要。装備は弱く、ブラッドレイジも使えない状態が続くため、引継ぎ序盤の印象は最悪でした。「最初から」と「途中から」だけでなく、もう1歩配慮して、ゴッドイーター2を遊び尽くした人向けの引継ぎパターンも用意してほしかったです。
ブラッドレイジ×スキルインストールで難易度が大幅に低下
拡張版より追加された2つの自己強化要素は、アラガミが可哀想に思えるほど主人公を強化しています。ブラッドレイジは発動すれば無敵状態で一方的に攻撃。ダメージのインフレも激しく、武器をそろえて挑めば5桁ダメージを連発です。喚起率は持ち越せるため、400%で挑めばどんなミッションもあっと言う間に終わります。
スキルインストールは一言で表すなら「ぼくのかんがえたさいきょうのじんき」 新しいスキルを追加するだけでなく、最初から装備に付いているスキルを付け変えることも可能。夢のようなスキル構成を作り上げて挑む戦いは、ぬるいどころか冷水状態。終盤のミッションに張り合いが全く感じられませんでした。
一概に悪いばかりではなく、自分の強さに酔えるプレイスタイルなら、面白さは倍増しています。ダメージの数値化によって強化が目に見えて伝わってくるだけでなく、ヒットエフェクトに注意する必要もないため、戦うことだけに集中しやすいです。工夫や試行錯誤が軽視された代わりに、圧倒できる爽快感が用意されています。
GE2RBまでプレイすることで本当に完結するストーリー
詳細を書くとネタバレになってしまうので避けますが、もしも「GE3」が出るとしたら「GE2RB」を未プレイだと世界観や状況が理解できないと思います。それくらいGE2のストーリーをひっくり返す内容です。ちょっと都合が良すぎる大団円だと感じました。継ぎ足し参加だった防衛班が正式に参戦したのはうれしかったです。
PS4を基準に作っているのか、PS Vitaでの挙動が重い
マルチプレイアクションと言えば携帯機のイメージなので、PS Vita版をプレイ。正直、予想していたよりも処理落ちがひどかったので後悔しました。派手なエフェクトを伴うブラッドアーツやアラガミの攻撃はもちろん。ムービーすら処理落ちするので、せっかくの緊張感や感動が台無しになってしまいます。
さいごに
クリア後の追加要素は少なく、難易度も大したことがなかったので、一通りのプレイは終了。スキルインストールと武器強化にやり込みを残していますが、使うべき相手が存在しない現状です。特務DLCや追加DLCの枠は用意されているため、それらに期待しつつ、ゆっくり装備作りに励んでいこうと考えています。
ゴッドイーターシリーズの最新作としては“コレジャナイ感”があったものの、アクションゲームとしては高評価。システム・ストーリーともに方向性は全く読めませんが、次回作の開発・発売を楽しみにしたいです。せっかくなら、次も方向性をガラッと変えて、マンネリとは無縁のシリーズになるのも面白いかもしれません。