ゲーマーとしても興味深い話が満載
自分にとって、物心ついた時にはファミコンが発売された後の時代で、任天堂とはゲームメーカー以外の何者でもありませんでした。しかし、任天堂も最初からゲームメーカーだった訳では無く、花札やトランプの会社だったというのは有名な話。そんな任天堂がゲームメーカーに至るまでの軌跡を「横井軍平」と言う人物にスポットを当てて、インタビューで追っていく一冊です。
ゲームは大好きですが、ゲーム業界人には疎い自分。そんな自分でも横井さんの名前くらいは聞いたことが有ります。同時に書籍が発行されていることも記憶の片隅にあったのですが、先日「おしょ~の激コアゲームライフ」さんの記事で復刻本が発売されている事を知ったのが読むキッカケでした。
内容としては2/3がファミコン以前、残りがファミコン以降の話題。正直なところ、任天堂がゲームメーカーになるまでの黎明期時代の玩具も興味深かったですが、ゲームボーイ等の自分が直接遊んだ玩具の話題が一番面白かったです。子供の頃に存在が当たり前のように遊んでいた玩具に、こんなに色々な物語が詰まっていたのかと驚く内容が盛り沢山。
ちなみに、ファミリーコンピューターを製作したのは他部署なので、本書の中では深く触れられません。しかし横井さんは「十字ボタン」を作った人でもあります。横井さんの事は知らなくても、十字ボタンを使ったことが無いと言うゲーマーは居ないですよね。そう言った、いまある様々なゲームの原点の一つを読み解いてみたい人にお勧めしたい書籍でした。