ジャンル | フィールドRPG |
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ハード | Windows |
発売日 | 2019年2月22日 |
発売元 | アリスソフト |
開発元 | アリスソフト |
公式サイト | リンク |
プレイ時間 | ストーリークリアまで50時間 |
アリスソフトがおくるフィールドRPG 第2弾「イブニクル2」のレビュー記事です。
笑いあり、涙あり、エロありの王道ストーリーが魅力の本作。10人を超えるお嫁さんたちと一緒に、イチャイチャしながら大冒険に繰り出します。Hなことをすれば世界を救えるという設定は、一見するとご都合主義にしか見えないものの、不自然さを感じさせない展開や世界観の構築は『すばらしい』の一言でした。
様々なイベントや小ネタが仕込まれているフィールド探索と、シンプルと奥深さを両立させたバトルシステムも高評価です。50時間を超える大ボリュームを、全く飽きさせない面白さが秘められていました。大きな不満点もなく、とても高い完成度の作品です。
なお、シリーズ作品の第2弾となりますが、メインストーリーは独立しており、本作から遊び始めても問題はありません。ファンサービス的に過去作品のキャラクターが登場するものの、予備知識なしでも楽しめる内容です。
Hなことで世界を救う王道ストーリー
スキルを使うと不治の病「英雄病」に罹ってしまう世界で、女の子にHなことをすれば病気を治せる主人公が活躍するストーリーは、一見すると都合の良い設定にしか見えません。しかし、裏では驚くほど作り込まれた世界観が用意されており、プレイを続けるうちに不自然さを感じなくなるどころか、展開に感心するほどでした。
ご都合主義で解決する場面も多いのですが、プレイヤーに違和感を抱かせない流れも秀逸です。苦し紛れに都合良く解決したというよりも、テンポ良く面白くするために考えられた流ればかりでした。笑いあり、涙あり、エロありでバランス良く楽しめる王道ストーリーは必見です。
10人を超える愛しいお嫁さんたち
一緒に戦ってくれるメイン嫁と、様々なサポートをしてくれるサブ嫁。10人を超えるお嫁さんたちは、いずれも魅力的な子ばかりです。メインとサブで出番の多い少ないはあるものの、多彩なイベントが用意されていました。誰か1人を愛する個別エンディングはなく、お嫁さん全員を幸せにすることができます。
八重樫南氏をメインに、複数のイラストレーターを起用している点も特徴的です。キャラクターの所属などに合わせて担当者が別れているため、異なる絵柄が混在していても、特に違和感はありません。約40名のキャラクターや100個を超えるイベントシーンなど、大ボリュームにつながっており、良いことずくめの複数起用でした。
イベント満載で楽しいフィールド探索
「フィールドRPG」というジャンル名の通り、本作には広大なフィールドが用意されています。ストーリークリアだけでも約50時間の大ボリュームを支える魅力満載の要素です。主人公は世界を救うため、歩いたり船に乗ったり、時には意外な物にも乗って、西へ東へと駆け巡ることになります。
メインストーリー以外にも、百景や大怪獣といった様々なイベントが仕込まれています。コレクションを集めると報酬も手に入るため、ついついコンプリートを目指してしまいました。意外なところにレアなアイテムが落ちている場合もあるので、隅々まで探索したくなってしまう、夢のあるフィールドです。
シンプルと奥深さを両立させたバトルシステム
ポイントを割り振ってセットするスキルと、ターンごとに増えるBPを使って戦うコマンドバトルは、シンプルで遊びやすくも奥深いシステムとなっています。スキル構成は自由に組み替えることができるので、敵や状況に合わせて、臨機応変に対応することが可能です。パーティーメンバーは固定ですが、戦略の幅は広く用意されていました。
回復スキルの使用回数に制限があるのに対して、深いダンジョンやクリアまで脱出不可能なイベントが多く、少し難易度は高めです。大雑把なようでゲームバランスはしっかりと調整されており、キャラクターを育成していく楽しさと、手ごたえのある難しさの釣合いは絶妙でした。
ストーリーの鍵となる「英雄病」は、バトルシステムでも重要な要素です。戦闘を繰り返すことで発症して、キャラクターに様々な影響を与えます。邪魔ばかりの面倒な仕様ではなく、症状によっては同時にメリットが発生したり、治療することで強化ボーナスが発生したりと、面白さにつながっている点も好感触でした。
さいごに
前作の評価がとても高かったので、同じジャンルの第2弾という点に不安を覚えていたものの、異なる魅力で文句なしに楽しむことができました。ストーリー・バトルシステム、どちらもクオリティが高く、大ボリュームにも関わらず、最初から最後まで大満足のRPGです。
シリーズ同士のつながりや、更なる続編を示唆するような一幕も仕込まれており、新たな看板作品化への期待も感じさせられる作品でした。