ジャンル | 美少女英雄に囲まれて世界を征服する地域制圧型SLG |
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ハード | Windows |
発売日 | 2014年3月28日 |
発売元 | TENCO |
開発元 | TENCO |
公式サイト | リンク |
同じ世界観・キャラクターを使い回した完全新作。ちょっと矛盾を感じる響きながらも、イベントの内容やCGを一新して新作1本分のボリュームは用意されていました。
しかし、一部のキャラは前作の設定を説明無しで流用していたり、細かい説明が省略されていると感じた部分も有るため、これを完全新作と言い切って大丈夫なのか疑う部分も存在。「ファンディスク以上で新作未満」が自分の印象です。
目次で流し読み
前作2周目を別ルートで遊んだ気分になったストーリー
キャラクターが追加されたり世界征服に向けた攻略順が大きく違うなどの変化は有っても、根本的には前作と同じ事をしているのは変わらず。ボリュームを除けば、よくあるSLG周回要素のIFストーリーでした。数少ない使い回しのメリットとしては、前作でイベントの少なかったキャラの補完がされた事くらいです。
世界征服の流れも、殆ど全ての敵国が”黒幕に洗脳されて敵対”する展開ばかりでワンパターン。最初から最後まで引っ張っておきながら捻りも感慨も無い真相や存在感の薄いラスボスなど、盛り上がる要素が見当たりませんでした。ストーリーだけを比べるなら、前作の方が確実に面白かったです。
ほぼ全ての操作をマウスで行うには手間が多すぎるUIは健在
固定グループの作成や、配置の記憶が出来れば戦闘の面白さが2割増しくらいになったと思う。しかしながら、根本的な仕様が前作と同じでは改善されるはずもありません。お陰で今回もクリックとドラッグ&ドロップの繰り返しで手の疲れるゲームでした。それでも前作の初期に比べれば快適になった方だと感じますけどね。
デバッグの手を抜いたとしか思えない誤字・誤植・不具合の数々
例えば「先頭」>「戦闘」や「我が主」>「話が主」と言った単純な変換ミスから、文章は「プライベート」と書かれているのにボイスは『プライバシー』になっている音声齟齬まで多種多様です。他にも「会話ウィンドウのキャラ顔が抜けている」「戦闘時のキャラ名とグラフィックが違う」など、挙げていくとキリが有りません。
Wikiのバグ情報を確認すると自分が確認した物は氷山の一角でしかなく、Hシーンの最中に「わたし」>「たわし」なんて表示されたら台無しですね。世界観を使い回した上に発売延期までしているのに、かなり余裕の無い開発だったことが伺える完成度です。毎日のように新パッチが出ていますけど、本当の完成はいつの日か……
なぜ連続で「英雄*戦姫」を製作・販売する事に決めたのか
どうせ作るならファンディスクにしておけば良いのに、同じ内容で2作目を製作した意図が全く読めません。キャラ・イベント数だけを見れば前作以上なので、絵師や声優に掛かっている費用も前作以上のはずですが、使い回しの延長では魅力として活かせていないのが残念です。次回は本当の意味で”完全新作”が発売される事を期待したい。