ジャンル | RPG |
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ハード | Nintendo 3DS |
発売日 | 2015年10月15日 |
発売元 | セガゲームス |
開発元 | セガゲームス |
公式サイト | リンク |
プレイ時間 | ストーリークリアまで27時間 |
現代、過去、未来、時を駆け、全ての竜を狩り尽くせ! セブンスドラゴンシリーズ終劇「セブンスドラゴンIII code:VFD」のレビュー記事です。
無印版、2020、2020-IIに続くシリーズタイトルで、良くも悪くも続編作品です。2020をベースにしたバトル・育成要素は変わらず楽しいものの、3作も続くと少しマンネリ気味。今作から追加された要素は余り洗練されておらず、これまでの作品に比べて面白さは1歩劣る印象でした。
職業・外見・ボイスの組合せ豊富なキャラクターメイキング
シリーズ最大の8職業に加えて、外見も大幅に追加。パーティー機能の強化によって、最低でも9キャラを作成しなければならない状況にしっかりと対応しています。職業と外見の組合せやシナジー効果を考えるだけでなく、名前を付けていくだけでも悩ましいキャラクターメイキングになっていました。
ただし、全ての外見・職業を使えるまでの道のりが若干長め。序盤は少ない選択肢から選ぶことになり、物足りなさを感じました。全職業が解放されるのは中盤です。その頃には初期キャラクターに愛着が湧いてしまい、戦い方も固まりつつあって、メインユニットの入替えを行いにくかったです。
新要素・最大9人編成のパーティーバトルは荒削りな感触
状況に合わせて前衛ユニットの入替えや、後衛ユニットによって支援を行う9人編成パーティーは、本作最大の追加要素です。人数が3倍になったことで戦略性は大幅にアップ。キャラクターメイキングの面白さを倍増させることに一役買っていたものの、荒削りだと感じる部分も多い要素でした。
まず、前衛として求められる強さと、後衛として求められる能力がリンクしていません。前衛基準で組んだユニットは、後衛ユニットとしては微妙です。そのことから、9人のパーティーとして戦いやすくしようとすれば、固定前衛ユニットと後衛ユニットを2つという図式になりがちでした。前衛として対応できるユニットを増やしても、同時に戦えるのは1ユニットだけなので、メリットが少ないです。
もちろん、パーティー人数を活かすため、3人ずつに分かれて複数のルートを同時攻略するイベントも用意されています。しかし、イベント中でもパーティーを自由に入れ替えられるので、全ルートを同じユニットで攻略することが可能です。そういった中途半端な作り込みが目立つので、前作のシステムに変化を付けるため、とりあえず増やしたという印象を強く感じました。
現代、過去、未来を駆けて竜を狩るストーリー
主人公は一新したものの、前作・前々作のキャラクター・ドラゴンが継続して登場するイベントも多い、シリーズ集大成のストーリーです。一応、クエストとして少しだけ過去作品の知識を仕入れられますが、最低限なので、十分に楽しむなら事前にプレイしておいた方が良いシリーズファン向けの作品です。
ストーリー自体は、製作会社・制作陣が大幅に変わったけど、前作の雰囲気を引き継いでみました。って感じでした。各時代ごとの挿入歌を用意して、ボス戦でBGMにする演出面の強化は好印象です。しかしながら、シリーズのクライマックスにしては全体的に盛り上がりが足りず、前作に比べると魅力不足に思えてしまったのは残念でした。
さいごに
私の中で「セブンスドラゴン2020」の評価はかなり高く、完全続編のために比べてしまい、結果的に今ひとつの評価に落ち着きました。RPGとしては十分に面白いけれど、プレイ前の期待が大きすぎたために、惜しいと感じる作品です。とはいえ、開発会社が潰れてしまい、未完のシリーズになるのかと心配していたので、しっかりと完結してくれただけでもうれしかったです。