ジャンル | ロボカスタマイズ ハック&スラッシュ |
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ハード | PlayStation Vita |
発売日 | 2017年3月22日 |
発売元 | エープラス |
開発元 | エープラス |
公式サイト | リンク |
ロボカスタマイズ×ハック&スラッシュ シリーズ2作目「ダマスカスギヤ 西京EXODUS」のレビュー記事です。
世界観はそのままに、1から作り直したといっていいほど様変わりした本作。一新されて進化しているなら良かったのですが、同じことを繰り返す単調なゲーム構成や、成長がわかりにくいハクスラ要素など、悪い方向への調整が目立つ作品でした。
「闘機」と「依頼」を繰り返すだけの単調なゲーム構成
期間内に多額の借金を返済しなければならない主人公は、有人式人型歩行ロボ【GEAR(ギヤ)】に乗って、ギヤ同士で戦う「闘機」や、ダンジョンでパーツを集める「依頼」に奔走します。「闘機」で勝利を重ねてランクを上げていき、より難しいダンジョンに挑戦。入手したパーツを使って更に「闘機」を勝ち上がる構成になっています。
2つのコンテンツを繰り返して成長するサイクルは良いのですが、どちらもシンプルな内容で、他に目立った遊びもないので、代わり映えのないプレイが続きます。特に、「依頼」で探索するダンジョンは、ランクが上がっても敵の強さ以外に目立った変化はなく、数回プレイするだけで飽きてしまうほど退屈です。
もちろん、ゲーム全体の構成としては、主人公を取り巻く不穏な空気や一風変わった仕込みが用意されています。しかし、どれだけストーリーを進めてもプレイヤーが行うことは「闘機」と「依頼」を繰り返すだけなので、延々と単調なプレイが続きました。
成長を感じにくいロボカスタマイズ×ハック&スラッシュ
様々なパーツと、そこに付与されている特性を組み合わせることで、自分だけの機体を作り上げていく「ロボカスタマイズ×ハック&スラッシュ」は、かなり奥深い要素です。特性の種類が80種類以上と膨大なことに加えて、主人公自身が特性を得られる新システムが、更に戦略の幅を広げます。
しかしながら、カスタマイズ画面が使いにくいため、快適に組み替えられないのは残念でした。各種パーツに設定されている性能もわかりづらく、数字の増減がどれくらい強さに影響を及ぼしているのか、ピンと来ない物ばかりです。中でも武器パーツは、数値上は同じ攻撃力でも、種類によってダメージが大きく変化するため、全く参考になりません。
特性を大幅に増やした影響か、1つ1つの効果はかなり控えめに調整されている点も気になりました。たとえ最高レアリティのパーツを手に入れても、よほどの性能でなければ、大きな成長を体感できません。ドロップにワクワクすることもないため、淡々とパーツを集めるだけの作業になりがちです。
雑なバランス調整や遊びにくさが目立つ様々な不満点
全体的に敵の回避率が高く設定されており、命中を重視するか必中特性を装備しなければ、かすりもしないゲームバランス。カメラが近すぎることに加えて、固定クォータービューのため、視界の悪いダンジョン探索。戦闘中に通信が入ると動作がカクつくなど、不満点を挙げるときりがありません。
ゲームの面白さと直接関係はないですが、一部のトロフィーが条件を満たしているはずなのに取得できていないことや、「エキシビション」を「エキシビジョン」と間違えてボイスまで付けていると言った、製品として作り込みが甘いと感じられる部分も目立ちました。
さいごに
いろいろと不満ばかりを述べながらも、クリア後要素まで一通り遊び尽くしたのですが、最後まで印象が変わることはなかったです。前作を洗練してくれるだけでも良かったのに、コンテンツによっては退化しているようにも見えるクオリティに、とても残念だと感じられる作品でした。