【CRYSTAR(クライスタ) | PS4】評価・レビュー 美少女が泣いて戦うアクションRPG

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総評
独特の世界観が目を引くアクションRPG。決して万人向けではないものの、好みが合えば突き刺さるようなストーリーが魅力です。残念ながら、アクションゲームとしては及第点未満の評価でした。
良かったところ
独特の世界観とストーリー
悪かったところ
意味もなく広大で複雑なマップ
使い回しが目立つ敵のグラフィック
ワンパターンになりがちなアクション
ジャンル 泣いて戦うアクションRPG
ハード PlayStation 4
発売日 2018年10月18日
発売元 フリュー
開発元 ジェムドロップ
公式サイト リンク
プレイ時間 ストーリークリアまで20時間

 美少女が泣いて戦うアクションRPG「CRYSTAR(クライスタ)」のレビュー記事です。

 固有のキーワードや暗号文字が多用されている、独特の世界観が目を引く本作。かなり人を選ぶ内容ですが、ピタリとハマった人には、突き刺さるようなストーリーが魅力です。複数のイラストレーターを起用して、現在と回想の差別化を図っている点も好印象でした。

 残念ながら、アクションRPGとしては及第点未満の評価です。ワンパターンで作業的になりがちなうえ、過剰な敵の使い回しも目立ちます。中盤以降は同じマップを何度もクリアする構成となっており、出口を目指して走り続けるマラソンプレイが印象に強く残る作品です。

独特の世界観が目を引くストーリー

 固有のキーワードが多く、暗号文字まで使用されている、独特の世界観が用意されています。かわいいキャラクターとは裏腹に、暗く重い展開が中心です。定期的にポエムの朗読が差しこまれるなど、かなり人を選ぶ印象でした。その分、突き刺さる人には魅力抜群のストーリーです。

 少し無理のある設定や、最後まで詳細をぼかしている部分も多いです。現実世界に現実感が全くないので、ファンタジー作品として割り切って遊べるかどうかも、評価が分かれるポイントだと感じました。細かいところに突っ込みを入れ始めると、きりがありません。

 回想時のイラストにウエダハジメ氏を起用して、差別化を図っている点は好印象です。その反面、3Dモデルは表情の変化が乏しかったのは残念でした。立ち絵の表情が変わっても、3Dモデルは真顔のままという場面も目に付きます。なお、公式サイトに掲載されているntny氏のイラストは、ゲーム内では未使用です。

ワンパターンで作業感の強いアクション

 シンプルで遊びやすいアクションとなっているものの、敵の種類が少なく、行動にバリエーションもないので、飽きるのは早いです。特に、敵の種類はボスを除くと8種類しか存在せず、延々と色違いが登場します。中には、同じ見た目で違う敵も存在するなど、過剰な使い回しが目立ちました。

 雑魚敵ですら、ダウン時に無敵時間が用意されているため、爽快に戦えなかったこともマイナスです。トドメを刺すときを除いて、ダウンしない程度の小技を繰り返すのが最善手になります。結果的に、同じ行動を繰り返すワンパターンな操作が続いてしまい、作業的に進めるプレイになりがちでした。

 敵を倒すことで断末魔が視覚的に流れる演出や、泣いて断末魔を浄化・装備化するなど、世界観はバトルシステムにも取り込まれています。一見、ユニークなシステムに見えるのですが、演出以上の意味はなく、雰囲気作り程度だったのは少しガッカリでした。もう一工夫が欲しかったポイントです。

特徴的な4人のプレイアブルキャラクター

 バトルでは、ステータスからスキルまで全てが異なる4人のキャラクターを、自由に切替えながら戦うことが可能です。交代時のダメージ量に応じてバフが掛かったり、控えの状態で一定値までHPが回復したりと、活用することでうまく立ち回れるシステムがそろっています。

 しかし、キャラクターごとの性能差が大きく、控えのキャラクターは80%しか経験値を獲得できない仕様もあって、全員を均等に使うのは難しいです。4人分の装備品を整え続けるのも大変なので、1-2キャラを集中的に育てる方がストーリーの攻略はテンポよく進みました。

 近距離で戦う3人に対して、遠距離攻撃メインの「777」が異常に高性能だったことも、切替えを使わなかった大きな要因です。射程が長く、敵に近づく必要もないので、遠距離から攻撃と回避を繰り返すだけで封殺。壁がないので、部屋の外から一方的に攻撃することも可能なバランスブレイカーでした。

ゴールまで駆け抜けるマラソンプレイ

 迷路のように複雑なマップは、必要以上に広大です。ステージの構成がテンプレのように[数マップ+ボス戦]のセットなので、メリハリもありません。スタート地点とゴールの距離が近い場合でも、大きく回り道をする一本道構造となっており、移動だけでも相当な時間が掛かりました。

 中盤までは全ての敵を倒しながら進んでいましたが、途中からは飽きもあって、無視して進むことも多かったです。前述したように、敵がワンパターンで封殺可能なので、レベリングする必要もありません。装備品をドロップする特別な敵「幽鬼」さえ倒しておけば、最後まで余裕でクリアできます。

 ストーリー展開の都合上、中盤以降のステージを3回ずつクリアしなければならないことも、退屈を助長していました。終盤に入ると、スタート地点からゴールまでを駆け抜けるだけのプレイが続き、バトルよりもマラソンをしている時間の方が長かったくらいです。

さいごに

 人を選ぶとはいえ、独特の世界観が評価を得られそうなストーリーに対して、アクション部分は褒めるところが見当たりませんでした。爽快感や面白さといった魅力が存在しないうえ、マラソンで時間ばかり掛かってしまい、ボリュームを水増ししているだけの要素です。

 ストーリーに関しても飛び抜けて評価が高いというわけではないので、公式サイトの雰囲気やPVに強く惹かれた方以外は、購入を熟考した方がよいと感じる作品でした。