【ドラゴンズクラウン】プレイ感想 全ての迷宮をクリアしてからが本番

序盤は長大なチュートリアルと言っても過言ではありません

 本作に登場する迷宮は全部で9つ。『それってちょっと少なくない?』なんて思っていたのですが、全ての迷宮をクリアしたところで一気にプレイの幅が広がる作りになっています。トレジャーやスキル要素も序盤はあまり深く考える必要が無いので、気軽にプレイしながら作品の魅力を確認していくことが出来ました。

ハクスラ要素とタリスマン集めのために繰り返されるラウンド

 ストーリー進行に合わせて新迷宮が順番に解放されていく流れから始まり、全迷宮をクリアする事でBルートが解放される2段階の難易度設定。しかも、Aルートはプレイヤーの成長に合わせた難易度が用意されていましたが、Bルート解放後は極端に高い難易度に、いきなり挑戦する事も可能になります。

 最終的な目標は全迷宮のBルートをクリアする事ですが、自分のレベルに合った迷宮を周回して鍛えるも良し、NPCや他のプレイヤーとのマルチプレイで格上の迷宮へ挑むも良し、次にどんな冒険に向かうかはプレイヤー次第です。オンライン要素の解禁もここからなので、まさにゲーム本番の開始ですね。

単純な力押しだけでは倒せないボスも居る仕込みの数々

 Aルートでは基本的に攻撃し続けるだけで何とかなるのに対して、Bルートではボスを完全撃破するには特定の条件を満たす必要が有ります。例えば2回戦う機会の有るボスを1度目で倒したり、ステージに用意されているギミックを利用するなど条件は様々。それらを無視しての簡易クリアも可能ですが、それでは正式にクリアした扱いにはなりません。

 この仕様の面白い点は、簡易クリアならレベルが足りなくても何とかなる事。本作ではクリアに失敗するとボーナスを得られないので、折角の挑戦に無駄が出てしまいます。しかし、例え不完全なクリアでも報酬的にはクリア扱いになるので気軽に挑戦しやすい。もちろん完全撃破を目指すには充分な準備が必要となり、育成のモチベーションにも繋がります。

序盤のうちは入れ替わりの激しいトレジャー装備

 あくまで序盤の話ですが、武具の装備要求レベルが1つ上がるだけで性能に大きく差があり、例えSランクでも2.3レベル上のA/Bランクに比べると見劣りしてしまいます。対してレベルは1.2ラウンドですぐ上がるため、1つの武具を使い続ける事は殆どないです。場合によってはレベルが上がった時に全装備を入れ替える事も有るくらいです。

 そのせいかトレジャーに対するワクワク感は薄く、序盤はレアリティをあまり気にせずプレイする事になります。しかし、レベルがどんどん上がる事による成長が楽しいので、序盤の面白さとしては問題無し。トレジャー要素の面白さは、レベルが上がりにくくなってくるであろう終盤以降に楽しめると考えればバランスは良く、やり込みプレイに対する期待も高まります。

浅く広くは簡単で、特化させるのは難しいスキル要素

 スキル取得にもレベル制限が掛けられており、序盤から特定スキルを特化させることは出来ないのでトレジャーと同じく大器晩成の要素。レベルUP以外に依頼達成でもスキルポイントを入手出来るため、最初のうちは欲しいスキルをどんどん取っていってもポイントに余裕が有るくらいです。

 ただし、スキルレベルが高くなると必要なポイントも増加する事から、長い目で見ると無駄ぶりは控えて溜めた方が良さそうな感触です。スキルリセットのアイテムも存在するらしいので、自分のスタンスを模索するためにも全スキル1振りくらいは良いと思いますけどね。レベルUP時に、何のスキルが新たに取得可能になったか解りにくいのだけが不満点。

自分のキャラは蹴りメインの乱射エルフに成長させています

 エルフと言えば弓。ボタン長押しのチャージショットは強力で、弾数制限が存在する矢のコストパフォーマンスを高める事が可能です。しかし、足を止める必要が有ったり、チャージ中に敵が移動して外すことも多いために安定性に欠け、仲間が居る時はともかく1人の時に多用するのは難しいですね。だから、うちのエルフは蹴りを極める事にしました。

 メインは蹴り攻撃力アップとコモンスキルを強化しつつ、弓スキルは連続発射のラピッドファイアーを伸ばして、矢の残弾を気にせず当てられる時が有れば即座に連射。矢が尽きたら突っ込んで蹴りながら矢を回収して、矢が貯まったら再び距離を取って連射のパターンを回していくスタイル。動きも速く遠近万能ですが、決め手に欠けるのが玉に瑕です。

ソロもいいけどフレンドと遊べば面白さが倍増しそうな作品

 ここまでは殆どソロプレイ、少しだけ野良マルチを遊んだ感想です。9つの迷宮を何度も繰り返し遊ぶ流れになるので、『ハクスラ大好き!』と言う人以外は完全ソロプレイでは少しマンネリするかもしれません。オンライン接続していればランダムマッチングによる野良マルチも可能ですが、コミュニケーション要素が薄いので少し寂しい印象です。

 しかし、フレンドとのマルチプレイなら更に楽しめる要素が満載。ボスの完全撃破を目指す為の連携や、ボーナス目当てに連戦するか補給に戻るかの選択。マルチプレイ対応のキャンプ料理など遊びの幅が大きく広がります。もちろんソロでも上に挙げた感想の通り充分に楽しめているので、マルチが可能なら更に楽しめるだろうと言う高評価ですよ。