ジャンル | 妄想科学ADV |
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ハード | Xbox One PlayStation4 PlayStation Vita |
発売日 | 2014年12月18日 |
発売元 | 5pb. |
開発元 | 5pb. |
公式サイト | リンク |
科学アドベンチャーシリーズ第4弾であり、「CHAOS;HEAD」の6年後を描く作品「CHAOS;CHILD」のレビュー記事です。
一言で言い表すなら『良作以上前作未満のセルフオマージュ』
「CHAOS;HEAD」の物語をなぞるようなストーリーに加えて、新しいシステムを用意するなどプレイヤーを楽しませる趣向が数多く用意されている本作。単独の作品としては、なかなか止め時が見つからずに実績コンプリートまで寝る間も惜しんで遊んだほどです。しかし、それでも前作の評価から生まれる高い期待には1歩及びませんでした。だから”良作以上前作未満”と言う表現が最もしっくり来ます。
目次で流し読み
前作をプレイ済み・未プレイにかかわらず楽しめるストーリー
完全続編ながら、意外なことに前作の予備知識は不要でした。必要な情報は全て作中に用意されており、前作を未プレイでも主人公と同じ目線・知識で物語を十分に楽しめます。もちろんプレイ済みなら必要以上に想像をかき立てられるストーリーです。どちらでも楽しめる作りになっていることは遊びやすいし勧めやすい。
個別ルート同士が複雑に絡み合ったマルチエンディング要素
バッドエンドまで含めると数多くのエンディングが存在。一部を除いて好きな順番で見ることができます。新しい個別ルートを見つけるたびに真実が明かされるだけでなく、それぞれが独立した内容でありながら、ある仕込みによって全てつながっていると意識させられる点は秀逸でした。
冒頭でも書いたとおり前作に比べて1歩及ばない内容だったとはいえ、高く評価する部分も多いです。何を書いてもネタバレに触れてしまうため、抽象的にしか書けないのが歯がゆい。少し多めにスクリーンショットをチョイスしたので、気になる方は想像してみてください。
数え切れないほど周回して妄想し続けた「妄想トリガー」
マルチエンディングのキーを握る妄想トリガー分岐はかなり複雑となっており、全てのルートをクリアするまでに序盤~中盤を何度プレイしたのか分かりません。既読スキップなど基本的なシステムはそろっていましたが、長いストーリーに多くのトリガーが配置されているので、既読シーンスキップも用意してほしかったです。
唯一の救いは、分岐が確定した時点でルート突入の実績が解除されることでした。あの実績がなければ判別ができず、いつまでも周回プレイを繰り返していたかもしれません。条件を探すためにたくさんのセーブデータを作りましたが、セーブ枠が豊富に用意されていたのも助かりました。
新システム「マッピングトリガー」は2周目以降のストレス要因
1周目は演出や状況把握に役立つシステムでしたが、周回必要のゲームシステムとは全くかみ合っていませんでした。正解は1つだけで不正解によるバッドエンド以外に分岐無し。既読スキップしていても発生するたびに停止するので、答えを暗記するほど繰り返し遊ばされたのはストレス以外の何物でもありません。
「CERO:Z(18才以上対象)」でも直接描写できない残虐表現
意図的なものか、それとも表現規制の限界なのか、視覚的な残虐表現は控えめに感じられました。それでも前作に負けず劣らずの感触だったのは、想像をかき立てられる文章によるものです。少し肩透かしですが、今回も一生忘れられないであろう展開が用意されており、物足りなさは感じられませんでした。
さいごに
最近は極力ネタバレを避けるように記事を書いているなか、色々と語ってみたいことが多くて、久しぶりにネタバレ含めた全てを書き出したい衝動に駆られました。機会があればプレイした知り合いと話す機会を設けて、意見や感想を交わしてみたいと思います。