【キャサリン・フルボディ | PS4/Vita】評価・レビュー 四角関係の深みにはまる大人のアクションパズル・アドベンチャー

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総評
修羅場極まるストーリーと圧倒的難易度のパズルが魅力のアクションアドベンチャー。無印版の時点でも高評価だったクオリティは、フルボディで更にパワーアップしています。様々な新規コンテンツに加えて、パズルが苦手な人でも安心のエンディング保証が追加されたことで、初めての方から経験者まで幅広くおすすめできる作品です。
良かったところ
新たな可能性を秘めた新ヒロイン
既存ヒロインのエピソード追加
修羅場極まる四角関係
難解で歯応えのあるアクションパズル
安心のエンディング保証
ジャンル アクションパズル・アドベンチャー
ハード PlayStation 4
PlayStation Vita
発売日 2019年2月14日
発売元 アトラス
開発元 アトラス
公式サイト リンク

 アトラスがおくる、大人のアクションパズル・アドベンチャー「キャサリン・フルボディ」のレビュー記事です。

 登場人物やシステムなど、様々な要素が追加されたリメイク版となる本作。新ヒロイン「リン」を加えた四角関係は、無印版以上に様々なバリエーションの人間模様が展開されていきます。2人の「キャサリン」にも新エピソードが追加されており、無印版をクリア済みでも満足の行くボリュームです。

 難しすぎて脱落者が多発したアクションパズルも、難易度の選択が大幅に拡張されました。エンディング保証によって、詰まることがなくなったので、ストーリーを目的にプレイされる方も安心です。もちろん、ヘヴィーユーザーに向けてのコンテンツも追加されており、初めての方から経験者まで幅広くおすすめできる作品でした。

3人のヒロインに翻弄されるストーリー

 恋人と浮気相手、2人の「キャサリン」だけでも悩ましかった修羅場は、新たなヒロイン「リン」の登場によって、更に複雑な四角関係に発展。どんどん深みにはまっていくような不安と、続きが気になって仕方ない期待の間に、プレイヤーの心も揺れ動きます。エロスだけでなく、ドラマとしても大人のアドベンチャーです。

 リン自身が持っている魅力も独特でした。2人のキャサリンとは大きく異なる愛らしさを見せられて、優柔不断に悩んでしまう主人公の気持ちには思わず共感してしまいます。リンの専用ルートでは、想像の斜め上をいく展開も用意されており、忘れられないインパクトがありました。

既存キャラクターにも新エピソード追加

 フルボディでは、単純に「リン」のストーリーが継ぎ足されたのではなく、ストーリー全体に手が加えられています。プロローグの時点で違いがハッキリと分かるほどです。前作をプレイ済みでストーリーを覚えているという方でも、退屈することなく楽しめるリメイクでした。

 2人の「キャサリン」にも、新エピソード・エンディングが追加されています。他のエンディングとは大きく異なる方向性となっており、恋人・浮気相手の新たな魅力に気付くことになる物語は必見です。エンディング総数も10個を大きく超えており、ボリューム抜群のマルチエンディングに進化しています。

 キャサリン(Catherine)のボイスを、理想の声に変更できるようになった点も見逃せません。演技を含めて全編が差し替わるため、印象が大きく変わります。「キュートな小悪魔」と「ヤンデレ淑女」以外は、限定版特典か有料DLCです。私自身は「ヤンデレ淑女」が良かったので購入には至りませんでしたが、分割セットが用意されている点も好印象でした。

脱落者多発の難解なアクションパズル

 難解なアクションパズルは、修羅場と並んで挙げられることが多い、キャサリンの代表的なコンテンツです。積み上がったブロックを登っていくだけのシンプルなルールながら、手早い操作と柔軟な発想が要求される、アクション性とパズル要素を絶妙にミックスしたゲームデザインです。

 四角関係に振り回される上、パズルでも迷い悩んでしまうことになりますが、ただ難しいだけではありません。ゲームに慣れてサクサクと進めるようになったときの気持ちよさや、難所を抜けたときの達成感は格別です。クラシックをアレンジしたBGMもマッチしており、何度遊んでも飽きない魅力が秘められています。

 アクションパズルにも様々な変更が加えられていました。ストーリーの追加ステージはもちろん、特殊な形状のブロックが登場する「アレンジモード」に変更すれば、全てが新ステージのような感触で遊べます。エンディングのために周回プレイをするときにもうれしい、圧倒的なステージ数でした。

スキップだけじゃない安心のエンディング保証

 アレンジモードによって深みが増したことに加えて、ライトユーザーに対するフォローも万全です。アクションやパズルが苦手といった人でも楽しめるよう、様々なシステムが用意されています。どうしてもクリアできない場合は、パズルをスキップすることも可能となっており、絶対にクリアできる安心のエンディング保証です。

 スキップという最後の手段を用意しただけではなく、段階的に難易度を下げられる点も高評価でした。何とか頑張りたい人のために、時間制限や罠を取り除いた「Safety」難易度の追加。お手本を見ながら先に進めるオートプレイ。その他にもサポート機能が満載です。うまく調整することで、程よい難しさを楽しめます。

 無印版は難しすぎてクリアを諦めてしまう人が多く、面白いけどすすめにくいゲームだったので、エンディング保証で誰でも楽しめるようになったのは、紹介する側としてもうれしいです。パズルも面白いので遊んでほしいところですが、ストーリーだけを堪能したいといった方でも、遠慮なく手を出せる作品になりました。

対戦から協力まで楽しめるオンライン機能

 待望のオンライン機能も実装されました。いつでも対戦プレイに挑戦できるだけでなく、各種オンラインランキングまで用意されています。フレンドと一緒に協力プレイを遊ぶことも可能となっており、ライトユーザーからヘヴィーユーザーまで、幅広く楽しめる機能拡張です。

 直接的なプレイ以外に、各ステージでの死亡人数と死因や、二択を迫られる告解室での回答統計をチェックすることもできます。攻略のため、意図的に逆を選んだ回答が混ざってはいるものの、自分が多数派なのか少数派なのかを確認できるというのも興味深いです。

さいごに

 完全新規のリンルートも良かったのですが、個人的にはキャサリンたちの新しい可能性を見られたことが大満足の作品でした。序盤をダイジェストで遊べる体験版も配信されているので、難しいと聞いて敬遠していた人や好奇心から修羅場をのぞいてみたい人は、要チェックです。