【ARMS | Switch】評価・レビュー 面白いながらも工夫が足りない新格闘スポーツ

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総評
伸びる両腕で戦う新感覚格闘スポーツ。操作やルールがシンプルで分かりやすく、遊びやすい反面、ライトなプレイでは飽きるのも早い作品です。
良かったところ
今までにない新感覚対戦ゲーム
好みや環境で選べる様々な操作方法
悪かったところ
ハンデを強要される連勝チャレンジ
キャラクターに偏りのあるランクマッチ
遊び続けて感じるゲームモードの乏しさ
ジャンル 格闘スポーツ
ハード Nintendo Switch
発売日 2017年6月16日
発売元 任天堂
開発元 任天堂
公式サイト リンク

 のびーるウデで戦う新・格闘スポーツゲームARMS」のレビュー記事です。

 伸びる両腕に様々な種類の「アーム」を装備して戦う本作。様々なプレイヤーとワイワイと遊ぶ「パーティーマッチ」や、ツワモノ同士のガチンコ勝負「ランクマッチ」など、複数のモードが用意されています。基本的な操作はシンプルで、遊び始めやすく、楽しさも分かりやすい作品だと感じました。

 残念ながらシンプルな分だけ飽きるのも早く、発売日から週末にかけて集中的に遊ぶと、それだけで満足してしまった感があります。遊び続けていくと、不満や物足りなさを感じる部分も増えていきました。長期的に見れば、アップデートなどで面白さは向上すると思いますが、1つのタイトルを長く遊び続けるタイプでなければ、短く太く遊んで終わる可能性も高い作品です。

総勢10名の個性的なファイターたちと30種類のアーム

 プレイヤーが選べるファイターたちは、いずれも個性豊かなキャラクターばかりです。バトル中もイメージに合わせた様々な特殊能力を発揮します。見た目や好みで選ぶも良し、性能で選ぶも良しの、魅力的なファイターぞろいです。ちなみに、私は伸びたり縮んだりとブキミにパンチをかわすDNAマンをメインで使用していました。ちょっとお茶目な一面もあってお気に入りです。

 発売時点で実装されているアームは全部で30種類。同じ形状で複数の属性が存在する物も多く、属性違いを除けば20種類弱です。入手先は賞金を使って挑戦できるアームゲッターになります。うまくプレイするほど1度の挑戦で多くのアームが入手できるため、意外と侮れないミニゲームでした。

コントローラーやスタイルによって選べる様々な操作方法

 本作には、アームのように両手にJoy-Conを持って操作する「いいね持ち」や、コントローラーを追加購入しなくても複数人で遊べる「横持ち」など、5種類の操作パターンが用意されています。実は、解説で割り当てられているボタン以外にも、右スティックでターゲットの切替えができたり、「Proコントローラー」ならZL/ZRにもパンチが割り当てられていたりと、かゆいところに手が届くキー配置です。

様々なプレイヤーたちとワイワイ楽しむパーティーマッチ

 最大で20人のプレイヤーが寄り集まって、様々なルールのバトルを楽しむパーティーマッチは、気軽に楽しめる遊びやすいモードです。対戦は、1対1の「バーサス」や2対2の「タッグマッチ」から、「バレーボール」「バスケット」といった特殊バトルなど、様々なルールからランダムに選ばれます。ルール決定後にアームを変更することはできないので、どんなルールにも対応できる組合せを選んでおく必要があり、勝ち続けるための組合せ選定はなかなか奥深いです。

 もちろん、どのルールでも楽しいというわけではなく、好みによってはつまらないと感じるルールも存在します。個人的には、自分が狙われないように逃げたプレイヤーが勝利する3~4人の「バトルロイヤル」や、定型文チャットすら存在しないため、各個人が好き勝手に戦うしかない協力バトル「ヘッドロック戦」などは、余り面白さを感じられませんでした。

上達するほど面白さが損なわれていく連勝チャレンジ

 パーティーマッチで連勝を続けると、獲得賞金が増える代わりにハンデが付く「連勝チャレンジ」が発生。最初から体力が減っていたり、相手の必殺ゲージがMAXスタートしたりするなど、かなり厳しい戦いとなります。最大で体力は75%OFFまで下がるので、かなりの実力差がなければ勝てません。

 連勝チャレンジは強制のため、うまい人ほどハンデを強いられます。ハンデを付けて負けても悔しくないし、ハンデ付きの相手に勝っても楽しくないので、面白さを損ねる要素と感じました。さらに、連勝チャレンジは「タッグマッチ」にも適用されるため、タッグ相手にもハンデを強要して申し訳ない気分になります。実力差を緩和するルールにしても、もう少し上手に調整をしてほしかったです。

ツワモノ同士のガチンコ勝負ランクマッチ

 1人プレイの「グランプリ」でLv4以上を優勝すれば挑戦できるようになるランクマッチは、ツワモノたちが集まる真剣勝負です。ルールは1対1の2本先取のみ。近いランク同士の相手とマッチングするため、ギリギリの戦いを楽しむことができます。お互い再戦を選べば、連戦できる仕様も好感触です。

 少し残念だったのが、キャラクターの個性が大きいことや、アームの種類が少ないため、高ランクに上がるほど似たような相手と当たることが多かったです。対戦相手の8割が「ミェンミェン」「ツインテーラ」「キッドコブラ」という印象。逆に、DNAマンとの同キャラ対戦は1度もありませんでした。今後のアップデートや切磋琢磨でトレンドは変わっていくとは思いますが、現状は偏りすぎに感じます。

遊びはじめが面白さのピークで飽きるのは早かった

 発売日から週末にかけて集中的にプレイしましたが、このレビューを書いている時点で満足が行くまで遊びきった感があります。様々なモードで遊んで、アームがどんどん増えていく間は楽しいのですが、アームがそろいきった頃には飽きてしまいました。ランクマッチの勝率やランクによる自分の位置が見えないので、ランクマッチを繰り返していても不毛に感じられます。

 もちろん、複数のキャラクターを使えるようにするなど、まだまだ遊ぶ余地は残されています。しかし、新キャラを練習するにも「NPC戦」か、既にランクが上がった「ランクマッチ」しかありません。モチベーションが右肩下がりの状況で、1から練習するには地味にハードルが高いです。ランクを気にせず対戦を楽しめる、バトル専用のパーティーマッチも欲しいと思いました。

さいごに

 今までにない対戦格闘ゲームとしては面白いものの、各モードに少しずつ不満があって、遊べば遊ぶほど評価が下がってしまいました。特筆はしませんでしたが、フレンド対戦も自動で対戦を繰り返すパーティーマッチ仕様で、オンラインの友達とゆっくり楽しめなかったのも寿命を縮めた要因です。

 基本となるアクションは面白いので、今後のアップデートに期待といった作品でした。