【アークオブアルケミスト | PS4】評価・レビュー アクション要素が強めのガラパゴスRPG 第6弾

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総評
アクションゲーム寄りにデザインされた、ガラパゴスRPG 第6弾。磨けば光りそうな要素が複数存在するものの、基本となるアクションが荒削りで、洗練されているとは言い難い作品でした。内容の薄いダイジェストストーリーも評価を落としているポイントです。
良かったところ
汎用性の高いフィールド/バトルスキル
陣形や戦略を試行錯誤できるパーティー編成
悪かったところ
荒削りなアクション
煩わしいフィールド探索
不親切な武器アクション説明
ボリューム不足のストーリー
微妙なクオリティの3Dモデル
ジャンル アクションRPG
ハード PlayStation 4
発売日 2019年2月7日
発売元 コンパイルハート
開発元 コンパイルハート
公式サイト リンク
プレイ時間 ストーリークリアまで10時間

 コンパイルハートがおくるガラパゴスRPG 第6弾「アークオブアルケミスト」のレビュー記事です。

 良くも悪くも「アクションRPG」というジャンル通りの本作。かなり荒削りな操作性となっており、まるでRPGのフィールドでアクションゲームを遊んでいるような感触が特徴的です。フィールドスキルのバトル流用や組合せ豊富なパーティー編成など、良いところもあったのですが、高評価には1歩届きません。

 荒廃した世界を舞台にしたストーリーは、世界観や展開は良かったものの、ダイジェスト気味だった点が残念でした。黙々と探索を進めるだけの時間が多く、イベントCGも存在しないため、内容はかなり薄いです。クリアまで10時間という短さもあって、ボリューム不足を感じてしまう作品でした。

洗練されていないアクションバトル

 アクションゲームとしてはかなり荒削りな操作性となっており、爽快感も控えめです。シンボルエンカウント形式のRPGで、フィールド上のエネミーシンボルと直接戦っているような感触でした。バトル中のアクションは2つしか設定できないので、操作も単調になりがちです。

 同時に設定できるアクションは2つだけですが、アクション自体は装備する武器を変更することで入れ替え可能です。使い勝手や性能の当たり外れが大きく、雑に増やしている感じではあったものの、種類だけは豊富でした。選択肢が用意されているだけでも、まだ良かったと思います。

 オールラウンドな主人公を操作しつつ、尖った性能の仲間たちとパーティーを編成する要素は、バトルの重要なポイントでした。操作性が荒削りな分、自動的に戦ってくれるNPCを活かせるかどうかで効率が大きく変わります。人数は主人公を含めて最大3人と少ないものの、陣形や戦略を設定できるため、うまく使いこなせればNPCでも十分な戦力になりました。

汎用性の高い特殊アイテム「ルナギア」

 ストーリー上でも重要な意味を持つアイテム「ルナギア」は、フィールドスキルとバトルスキルを併せ持ったシステムです。4種類のオーブごとに様々な効果が秘められており、ギミックに対して使用することで起動や解除、敵に向かって使用すると攻撃や防御になります。2つのオーブを組合せて、特殊な効果を発動させることも可能です。

 汎用性は高いものの、1度の探索で使用できる回数に制限があるため、よく考えて使わなければなりません。ギミックとバトルの両方で多用していると、すぐに使い切ってしまい、撤退することになる場面も多かったです。逆に、先のことを考えなくても良いボス戦では、使い果たすつもりで発動できるため、派手なバトルが楽しめました。

煩わしさを感じる広大なフィールド探索

 広大なフィールドに対して、移動速度は少し物足りません。黙々と移動するだけの時間も多いです。エネミーと戦闘状態に入るとダッシュが使用できなくなるため、望まぬ接敵の場合は、回避行動の連続使用で離脱することになります。ダッシュと回避の移動速度がほとんど同じなので、慣れてくると常に回避で移動するゲームでした。

 ルナギアに対応したギミックが分かりにくい点も地味にストレスです。回数制限があるため無駄撃ちできない割に、種類や設置数は多いです。場所によっては、ブロックを生み出すスキルで足場を作って進むのですが、操作性の悪さから設置や乗ることにすら煩わしさを感じました。

全てがお金に紐付いている育成要素

 通貨がまともに機能しているのか怪しい世界観の割に、経験値によるレベルアップを除いて、育成要素は全てお金に紐付いています。基本となる拠点の発展に加えて、装備の購入やアビリティの習得、直接的なステータス強化まで、いずれもお金が必要です。いかに効率良くお金を稼ぐかが攻略のカギになっています。

 お金を稼ぐ手段がアイテムの売却しか用意されていないのは、とても悩ましい仕様でした。拠点の発展にもアイテムが必要になるため、売りすぎると発展が詰まる場合があります。「売却専用アイテム」といった分かりやすい物もないため、どのアイテムを幾つ売るかは常に考えさせられました。

 TIPSの説明でも、売却について注意喚起されるものの、実際は大半のアイテムを売っても問題ないバランスです。もしも特定のアイテムが足りないという状況が発生しても、ドロップアイテムと出現場所が記録されたエネミー図鑑が用意されているため、ピンポイントで収集に行けるのは助かりました。

詰め込みすぎのTIPSと不親切な武器説明

 本作の特徴として挙げたい要素の1つに、とにかく知識を詰め込んでくるTIPSの多さがあります。段階的に解放される要素がほとんどないため、序盤だけで100ページほどのTIPSを読まなければなりません。丁寧にゲーム画面付きで解説してくれるとはいえ、さすがにうんざりしてしまう量でした。

 TIPSが過剰なまでに親切な反面、武器によって変化するアクションの説明は、とても不親切です。購入画面では、アクションの名前くらいしか情報がありません。名前から効果や性能を推測しようにも、当たり前のように剣からホーミングレーザーが発射される武器もあって、想像の斜め上なアクションも見受けられました。

 武器の買い換えによってステータスが大幅に上昇しても、アクションの使い勝手が悪く、効率が落ちてしまうパターンも多かったです。お金はいくらあっても足りないため、無駄遣いは厳禁なので、大きな買物をする前にはセーブが必須でした。試し撃ちやアクションの確認ができれば、もっといろいろな武器を気軽に試せただろうなと感じます。

荒廃した世界を舞台にしたストーリー

 滅亡寸前の世界を救うため、「大いなる力」を求めて砂漠を探索するストーリーは、少し足早に進むダイジェスト気味の展開が続きます。情報が抜け落ちているほどではないですが、登場人物たちの理解や関係の進展が早送りです。見えないところで様々なコミュニケーションや葛藤があったんだろうなと想像するしかありません。

 探索から拠点に戻ってきた際に、サブイベントが発生する場合もあります。主人公や仲間たちの掘り下げに当たる、短い話が中心でした。注意しなければならないのは、サブイベントの時系列は本編と全く関係ないことです。既に死んだ人が登場したり、唐突に年単位で時間が進んだりと、完全に独立したイベントになっています。

 キャラクターデザインをモタさんが担当されている本作ですが、ストーリーにイベントCGなどは一切ありません。モタさんのイラストもステータス画面で使用されているのみです。微妙なクオリティの3Dモデルだけで語られるダイジェスト展開に加えて、クリアまでのプレイ時間も10時間ほどだったので、ボリューム不足を感じてしまいました。

さいごに

 これまでの「ガラパゴスRPG」シリーズに比べると、アクション寄りに作られているだけでなく、ビジュアル面もアッサリしているため、毛色の異なる印象が強かったです。イベントCGが存在しないこともあって、ここ最近のコンパイルハート作品の中でも1.2を争う色気のなさでした。

 ルナギアの存在やパーティー編成・戦略要素など、荒削りな中にも面白いと感じる部分もあったことから、どこか惜しさを拭えない評価の作品でした。