【グリザイア ファントムトリガー】1-2話 プレイ感想 短いながらも期待の新章開幕

 <グリザイア>シリーズ新章 「グリザイア ファントムトリガー」第1巻・第2巻をプレイしました。

 約4年ぶりとなるグリザイアシリーズの最新作。世界観や舞台はそのままに登場人物が一新されており、シリーズ新章と言うに相応しい内容となっています。1巻あたりの価格が約2,000円とロープライスなのに対して、ボリュームも2~3時間と少し物足りなさを感じましたが、これからの展開に期待できる作品でした。

新たな主人公&ヒロインで迎えたシリーズ新章

 舞台は変わらず「美浜学園」であるものの、登場人物は一新。ほぼ全員が殺し屋か組織関係者という、少しどころじゃない特殊な学園生活が展開されていきます。どことなく前シリーズと似た空気を漂わせながらも、裏の世界を中心とした物語に方向転換しているため、新鮮な感覚でストーリーを楽しむことができました。

 メイン・サブを問わず、どのキャラクターも魅力的に描かれており、シーンによってメリハリがついていた点も好感触でした。各ヒロインも特徴的ぞろいで、前作とは毛色が違うものの、個性的なキャラクターがそろっています。個人的には、ロシアン忍者のムラサキがお気に入りです。とりあえず、『ニンジャ』と言い通せば解決する不思議ちゃん。とても良いと思います!

本作から遊び始めても問題なく楽しめるストーリー

 シリーズ新章と銘打ってはいるものの、前シリーズとの直接的な関わりは控えめです。予習プレイなしで、いきなりプレイしても問題なく楽しめる内容でした。もちろん、前シリーズを遊んでいればニヤッとするシーンも用意されているため、両シリーズを遊んでいるとより楽しめることは間違いありません。先に本作をプレイしてから、続きが発売されるのを待つ間に前シリーズをプレイするといった順番でも大丈夫です。

1巻あたりのボリュームは2~3時間と少し控えめ

 1巻1話構成で価格が約2,000円ということもあって、1巻あたりのボリュームは控えめの印象でした。プロローグが終わったと思ったら、1巻も終了といった感触です。選択肢も存在しないため、サクサクと読み進める人なら、あっという間に終わってしまうかもしれません。

 幸いなことに、作品のクオリティはかなり高いため、損をした印象はなく、第3巻以降の発売も待ち遠しい気持ちでした。第2巻の時点でも序章なので、一般的なアドベンチャーと同じボリュームとしても、完結までに必要な巻数は想像もできないですが、長く付き合っていく作品になりそうだと感じます。

さいごに

 些細なことなのですが、エンディングが実写になっていて、『誰得だろう?』と思いました。ダウンロード専用で分割の販売形式を取ってることなど、本編の安心すら感じるハイクオリティに対して、他の部分は挑戦的な作品です。