【サマーレッスン:宮本ひかり セブンデイズルーム | PS4】評価・レビュー

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総評
新しいガジェットを活かした様々な面白さが秘められている意欲作。若干クオリティが気になったものの、新しい物好きにはたまらない作品でした。
良かったところ
PS VRを活用した没入感
悪かったところ
想像以上に低い解像度
周回要素に対するイベントの少なさ
3
B
ジャンル VRキャラクターコミュニケーション
ハード PlayStation 4 (PS VR)
発売日 2016年10月13日
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 バンダイナムコエンターテインメント
公式サイト リンク

 PlayStation VR対応タイトルサマーレッスン:宮本ひかり セブンデイズルーム」のレビュー記事です。

 技術デモンストレーション作品から製品化となった本作。新しいガジェットを活かした様々な面白さが秘められており、初めてのヘッドマウントディスプレイを楽しむには申し分のないクオリティとなっています。若干、コンテンツの少なさや映像の荒さが気になったものの、新しい物好きなら外せない作品でした。

女子高生の家庭教師を体験する1週間のストーリー

 基本ゲームパックとなる第1弾では、教え子となるひかりちゃんに勉強を教える家庭教師を体験することができます。毎日、教える科目を決めて勉強を教える傍らで、時には雑談を挟み、また時にはラッキーイベントが発生する日々を堪能する1週間です。最終的には、レッスンの結果によって結末が分岐するマルチエンディング形式を採用しており、プレイヤーは周回しながらベストエンディングを目指すことになります。

 レッスンの進め方にもよりますが、高評価のエンディングを目指すには5~10周回は必要です。それに対して、イベントの数は数周回分程度しか用意されておらず、何度も周回を繰り返していると、代わり映えのない1週間になってくる点は少し残念でした。

本当の育成要素はプレイヤー自身を成長させていくこと

 ひかりちゃんの家庭教師となって過ごす1週間ですが、最初から高評価のエンディングを目指すことは困難です。ひかりちゃんに勉強を教えて成長させるのに平行して、プレイヤー自身も教える能力が伸びていく仕様で、こちらは周回時に引き継がれます。1週間を何度も繰り返すことで、より高度なレッスンを行うことが可能です。

 また、日々のレッスンや指導目標のボーナスで得られる「話のタネ」は、レッスン時の成長幅を強化するアイテムとなっており、こちらも引き継ぐことができます。プレイヤーを成長させつつ、アイテムをうまく活用することで、遊べば遊ぶほど着実にひかりちゃんをベストエンディングへ導ける仕組みです。

想像していたよりもゲーム映像のクオリティは低め

 解像度の問題なのか、想像していたよりもゲーム映像の出来栄えは低めに感じられました。遊んでいるうちに、ある程度は慣れてしまうものの、公式サイトなどに掲載されているゲーム画像に比べると今ひとつです。また、PS VRで遊びながらテレビへの出力が可能となっているのでキャプチャーも可能ですが、立体視前提の映像を2D静止画で切り取ってしまうと、更に冴えない感じになってしまいスクリーンショットを選定するのも一苦労でした。

パンツをのぞき見る行為は高い難易度を要求

サマーレッスン パンチラ

 短いスカートや開いた胸元など、かなり無防備な服装とは裏腹に、パンツを見ることに対する難易度は高くなっています。もちろんキチンとモデリングはされているのですが、プレイヤーが低い視点を取ろうとすると、問答無用で画面が暗転するというハードモードです。それでも見るためには、制限に引っかからない視点の高さでものぞき込めるアクションを見つけ出す必要があります。

 私自身、レビューのネタとしていろいろと試行錯誤してみましたが、スクリーンショットやキャプチャーで情報を伝えるのは難しく、実際にPS VRでプレイしてこそ楽しめる絶妙なコンテンツになっています。  

さいごに

 元々、技術デモンストレーションだった物を製品化するにあたりゲーム性を後付けしたため、ゲーム的な要素だけを見るなら底は浅いです。しかしながら、新しい遊びという点では十分に満足できる内容となっており、今後は追加パックが配信されていくと言うことで、更なる期待も見込める作品でした。