【ガンガンピクシーズ | Vita】評価・レビュー 落下死と戦う魅惑のガンアクションADV

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総評
支離滅裂なストーリーや少ないマップ数、豊富なストレス要因など、おすすめできる点が乏しいアクションADV。かわいい3Dモデルだけが高評価の作品です。
良かったところ
かわいいヒロインたち
豊富なシチュエーション
悪かったところ
少ないマップ数
単調なアクション
扱いにくい操作性と落下死
頻繁に発生するローディング
支離滅裂なストーリー
1
C-
ジャンル 女子寮×スケルスガンアクションADV
ハード PlayStation Vita
発売日 2017年4月27日
発売元 コンパイルハート
開発元 SHADE
公式サイト リンク
プレイ時間 ストーリークリアまで9時間

 女子寮×スケルスガンアクションADVガンガンピクシーズ」のレビュー記事です。

 小人サイズの宇宙人を操作して、女子寮に潜入する本作。登場するキャラクターのモデルがかわいく、あられもない姿を堪能したり、ハッピーになる弾を撃ち込んで気分を高揚させたりと、女の子を眺めると言う点ではとても魅力的な内容です。

これでストーリーやアクションも面白ければ文句なしだったのですが、残念なことに他の部分はかなり微妙なクオリティです。支離滅裂な展開に加えて、3種類しか存在しないマップ。カメラワークや操作性の悪さから死因の9割が落下死。頻繁に発生するローディングなど、ストレス要因の多い作品でした。

ハイクオリティな3Dモデルと多彩なシチュエーション

 登場する5人のヒロインには、クオリティの高い3Dモデルが用意されています。眺めるだけでなく、ハッピーになる弾を撃ち込んでエンドルフィンを分泌させたり、お風呂場に潜入したりと、様々なシチュエーションで楽しむことが可能です。基本的にどのキャラクターもミニスカートをはいているため、小人視点のアクションと合わさって、自然にパンチラが楽しめる点も魅力的でした。

 プレイ中はいつでもビューモードに切り替えることができるため、ゆっくりと様々な角度からヒロインや主人公コンビを堪能することもできます。クリア後に解放される資料室では、好きなポーズ・衣裳を着せて、心ゆくまで3Dモデルを楽しめるようになっていました。

「ネプテューヌシリーズ」からゲストキャラクターも参戦

 1話限りではあるものの、ゲストキャラクターとしてネプテューヌとノワールも登場します。他のヒロインと同じようにアクションステージやお風呂任務が用意されている、うれしいファンサービスになっていました。もちろん、資料室ではネプテューヌたちの3Dモデルも堪能することが可能です。

単調な任務の繰り返しで飽きてしまいがちなアクション

 マップが全部で3種類しかなく、指令内容も「○○を探せ」「○○を撃て」など似たり寄ったりのため、アクションは同じことを繰り返している感触が強かったです。ステージによって登場するヒロインが変わるので、見栄えだけは良いのですが、アクション中は余り落ち着いて眺めることができません。ゆっくりと堪能したければ、ビューモードを利用することになるため、ヒロインたちを楽しむことと、アクションは切り分けられていた印象です。

 プレイ中は頻繁にローディングが発生する点も気になりました。部屋に入った際のローディングは仕方ないにしても、ちょっとしたイベントやメニューへの移動時にも発生するのは、テンポが悪いです。また、ミッション中のイベントでローディングが発生すると、そのたびに場所がリセットされてしまいます。場合によっては射撃位置への移動とリセットを繰り返すことになるため、とても不快でした。

落下死による任務失敗が9割以上を占める極端な難易度

 ステージによっては大量の敵が登場したり、弾幕レベルの攻撃を受けたりしますが、基本的に死ぬことはありません。マップに点在するパワースポットに触れれば、回数制限無しで回復できるため、かなりイージーです。ヒロインたちから隠れる潜入要素も、慣れてしまえば簡単に対処できます。

 しかしながら、任務失敗になる回数は多かったです。9割以上が高所からの落下死で、ちょっとした高さから落ちてもあっさりと失敗になってしまいます。加えて、動きの悪いカメラワーク、扱いにくい操作性、触れると引っかかる壁などがそろっており、高所での操作は常に死の危険と背中合わせです。

 ストーリーが進むと高所に登ることが多く、落下死の確率も増大。失敗すると部屋に入る前まで戻されてしまうため、無駄に時間を消費することも多かったです。なお、リトライではなくリタイアを選ぶと、確認無しでタイトルまで戻されてしまいます。敵を倒すだけなら、下から少しずつ削って処理することも可能でしたが、どちらにしろストレスのたまるプレイでした。

支離滅裂なマルチエンディングストーリー

 主人公コンビの掛け合いはギャグテイストですが、ヒロインたちのストーリーは真面目に突っ込みどころが満載の展開となっています。余り細かいところは気にせず、頭を空っぽにして読み進めるくらいがちょうど良いです。基本的には立ち絵のみで、イベントスチルは数枚しかありません。

 分岐によってエピローグのヒロインが入れ替わるマルチエンディング形式となっており、周回プレイを楽しめる構成になっています。しかしながら、既読スキップ機能がかなり低速で、短めのストーリーとはいえ、コンプリートするにはかなり時間を掛けなければならないと感じました。

さいごに

 3Dモデルのクオリティは高いため、何も考えずに女の子を堪能できるゲームなら良かったのですが、アクション面でストレスを感じさせる要因が多すぎて、魅力を潰しているように感じました。操作性がそのままでも、落下死さえなければ評価は大きく変わっていたかもしれません。求められていない極端な難易度で、損をしていると思える作品でした。